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歯がないところの治療法はどんなものがありますか? [2023年10月16日]

歯並びは顔の印象に大きく関わってきます。

笑ったときや会話するときに歯がなかったらどうでしょうか?

思い切り笑ったり口を開けたりすることができないばかりか、そのことがコンプレックスになって消極的になってしまうこともあるでしょう。
歯がないところの治療は一刻も早くおこないたいものです。

今回は歯がないところの治療法についてお話していきます。

現在治療を検討中の方はもちろん、どなたでも将来なにかしらの理由で歯を失ってしまう可能性はありますので、ぜひ参考にしてください。

歯がないところの治療法は主に3つ 

歯がないところの治療法は主に3つあります。

  1. インプラント
  2. ブリッジ
  3. 入れ歯

それぞれ特徴があり、メリット、デメリットもあります。

歯がないところの箇所、本数、予算などによってドクターとよく相談のうえ治療法を選びましょう。

歯がぬけた箇所によっては、すぐに治療しなくてもよいかな?と思う方もいるかと思います。
しかし、ぬけたところを放置しておくとその箇所以外にも悪影響がでてしまいます。

歯は28本で支えあって噛み合わせを維持しています。
そのため、1本でもぬけてしまうと、全体的に悪い影響がでてきてしまうのです。

歯がないところがあってそのままにしている方は、一刻も早く治療しましょう。

歯がないところの治療法

3つの主な治療法インプラント、ブリッジ、入れ歯について、それぞれ詳しく解説していきます。 

インプラント

インプラントは歯がないところのあごの骨に人工の歯の根っこ(ネジのようなもの)を埋め込み、その上に人工の歯を被せる治療法です。

一番の特徴はその噛み心地にあるといえます。
天然の歯とほとんど同じように噛むことができ、違和感もありません。
食事をするときも今までと同じように噛むことができます。

また、失った歯が1本から複数本ある場合でも対応でき、他の歯を削る必要がないため、健康な歯に負担がかかることはありません。

近年はインプラントに特化した歯科医院も増え、治療法のひとつとして幅広く認知されるようになりました。

【メリット】

  • 天然の歯と同じように噛める
  • 見た目が自然できれい
  • 脱着の必要がない
  • 違和感がない
  • 健康な歯を削らなくてよい

【デメリット】

  • 外科的手術が必要
  • 治療費が高額
  • 治療期間が長い
  • 対応していない歯科医院もある

【このような方におすすめ】

  • 健康な歯を削りたくない
  • 違和感なく食事がしたい
  • 見た目が気になる
  • 歯がないところが複数箇所ある

ブリッジ

ブリッジは失った歯の両隣の歯を削って土台にし、橋わたしのようにして人工の歯を取り付けます。

失った歯が1本または2本程度であればブリッジで治療できますが、複数本ある場合はブリッジでの治療は難しくなります。

ブリッジの素材は様々あり、素材によっては天然の歯と見分けがつかないくらい自然できれいです。
しかし、素材によっては保険適用のものと自費診療のものがあり、見た目が自然なものは自費診療になりますので注意が必要です。

【メリット】

  • 見た目が自然
  • 入れ歯のような違和感がない
  • 脱着の必要がない
  • 治療期間が短い
  • 外科的手術の必要がない

【デメリット】

  • 健康な歯を削らなければならない
  • 土台となる歯に負担がかかる
  • 失った歯が複数本あるとブリッジができない場合もある
  • 歯が連結しているため、フロスなどが使用できない

【このような方におすすめ】

  • 治療費をおさえたい
  • 外科的手術をしたくない
  • 失った歯が前歯
  • 入れ歯が嫌

入れ歯

入れ歯は「総入れ歯」と「部分入れ歯」があります。

総入れ歯は床(しょう)と呼ばれる合成樹脂のピンク色の土台に人工の歯が並んでいるものです。
歯が1本も残っていないときに適用になります。
吸盤と同じ原理で歯ぐきに密着させて使用します。

床や歯の部分はいくつか種類があり、材質により保険適用のものと自費診療のものに分かれます。自費診療の中には、歯にひっかける部分を床と同じ樹脂で製作して見た目を良くした「ノンクラスプデンチャー」もあります。

部分入れ歯は、歯を失った部分にだけ入れ歯を入れます
その入れ歯を周りの残っている歯に金属のバネなどでひっかけて固定します。
歯が1本でも残っていれば部分入れ歯が適用になります。

【メリット】

  • ほとんどの症例に対応できる
  • 治療費をおさえることができる
  • 外科的手術の必要がない
  • 健康な歯を削らなくてすむ
  • 治療期間が短い

【デメリット】

  • 見た目が気になる(金属のバネ)
  • 違和感があり、なれるまで時間がかかる
  • 硬いものを噛んだときなど、痛みがでることがある
  • 経年劣化や口の変化に合わせて作り直しが必要
  • 着脱の必要がある

【このような方におすすめ】

  • 歯が1本も残っていない(総入れ歯)
  • 健康な歯を削りたくない
  • 外科的手術が嫌
  • 長年持たなくてもよいので、最小限の処置にとどめておきたい

まとめ

いかがでしたか。

今回は「歯がないところの治療法」についてお話してきました。

歯がないところを放置しておけば他の歯にまで悪い影響を与えてしまいます。
なにかしらの理由で歯を失ってしまったときは速やかに治療おこないましょう。

治療法は主に3つ

  1. インプラント
  2. ブリッジ
  3. 入れ歯

でしたね。

失った歯の本数やぬけた箇所、予算などによって治療法が変わってきますので、ドクターとよく相談して治療法を選びましょう。

 

ブリッジの素材にはどのようなものがありますか?セラミックもある? [2023年09月15日]

何かしらの理由で失った場合、歯の本数が1〜2本であればブリッジはメリットが大きく、ブリッジ治療を検討する方も多いと思います。

メリットの多いブリッジ治療ですが、ブリッジ治療にも種類があることはご存知でしょうか。
失った歯の場所や治療の予算などで、選べるブリッジの素材が違ってきます。

今回はブリッジの素材にどのようなものがあるか、審美性に優れたセラミックを使うことができるのかについてお話していきます。

ブリッジ治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

ブリッジの種類は大きく分けて二つ

ブリッジの種類は大きく分けて保険適用と自費診療の二つに分かれます。

どちらを選択するかによって、材質や治療方法、費用などが違ってきます。

保険適用

保険が適用の治療の場合、前歯と奥歯で使用できる素材が異なります。

【前歯】

硬質レジン前装冠と呼ばれる、金属のフレームに医療用の白いプラスチック(レジン)を貼り付けたものです。

奥歯に使用する場合は保険が適用されませんので、注意が必要です。

【奥歯】

金銀パラジウムブリッジはいわゆる銀歯と呼ばれるものです。
強度があり、しっかりと噛む必要のある奥歯に適しています。

自費診療

自費診療のものはセラミック、メタルボンド、ジルコニアなどの種類があります。

強度はやや劣るものの、見た目が天然の歯に近く、違和感がないため、前歯など目立つ部分のブリッジはこちらを選択する方が多いようです。

ブリッジ治療に使われる素材

ブリッジに使用される素材を詳しく解説していきます。

オールセラミック

オールセラミックは、全てセラミックのブリッジです。

白さや透明感が自然で、天然の歯に近い見た目と使用感を得ることができ、前歯など目立つ所に使用しても違和感がありません。

金属を使用しないため、金属アレルギーの方でも使用できます。
また、金属が溶けだすことによる歯ぐきの黒ずみも心配ありません。

前歯は顔の印象に大きく関わってきますし、歯にコンプレックスがあると、気持ち的にも影響がでてきます。
前歯などの目立つ場所はオールセラミックで治療することで、仕上がりに満足できるだけではなく、コンプレックスからも解消されるのではないでしょうか。

ハイブリッドセラミック

レジン(医療用プラスチック)をベースに、セラミックを混ぜたものです。

レジンのみと比べると、セラミックを混ぜることで強度と耐久性が増します。
また、柔軟性があるため、比較的割れにくい特徴があり、奥歯など強い力がかかる部分にも使用できます。

プラスチックの特性で吸水性がありますので、プラークがつきやすく、変色がおこることがあります。

メタルボンド

金属のフレームにセラミックを焼き付けたものです。

土台に金属を使用していますので、強度があり、割れたり欠けたりなどのトラブルを防ぐことができます。

外側にセラミックを焼き付けてあるため銀歯より自然な見た目ですが、内側に金属を使用しているため透明度に欠け、前歯など目立つ部分の使用には注意が必要です。
また、金属を使用しているので、金属アレルギーの方は使用できません。

フルジルコニア

ジルコニアは、人工ダイヤモンドと呼ばれるセラミックの一種です。

フルジルコニアはジルコニアだけを使った人工歯になります。
一番の特徴は、金属と同じくらいの強度があることです。
同じくらいの強度がありながら、軽さは三分の一程度になりますので、歯にかかる負担が少なくて済みます。

変色の心配がなく、着色がしにくい素材です。

ジルコニアボンド

メタルボンドの内側に使用されている金属のかわりに、ジルコニアを土台にし、セラミックを焼き付けたものです。

ジルコニア単体では白さが限定されてしまうので、天然の歯と同じような色を再現するのは限界がありますが、表面にセラミックが焼き付けてありますので、天然の歯に近い色合いが再現可能です。

ジルコニアの強度と、セラミックの審美性、両方の良いところがそろっています。

硬質レジン

硬質レジンは、金属でできたブリッジの表面にレジンを焼き付けてコーティングしたもので、噛む面と裏側は金属のままです。

レジンはプラークがつきやすいため、丁寧な歯みがきが必要になりますが、丁寧にみがいていても、経年による変色は避けられません。

また、金属が溶けだしてくることにより、歯ぐきが黒ずんできたり、金属アレルギーを発症したりする可能性があります。

ゴールドブリッジ

いわゆる金歯で、その名の通り、金を使用したブリッジになります。

強度が高く、割れたり欠けたりする心配がありません。
また、「展延性」という性質を持ち、柔軟に変形するため、歯にピッタリとフィットし慣れるまでの違和感が軽減されます。

見た目が気にならなければ、強度や寿命を重視する方には最も適している素材です。

金銀パラジウムブリッジ

いわゆる銀歯と呼ばれるものです。

保険適用で治療をしたい時は、ほとんどがこの銀歯のブリッジになります。
強度があり、しっかりと噛むことができるため、主に奥歯の治療に使用されます。

保険適用になるため、比較的安価で治療できますので、経済的な負担の心配がありません。
しかし、金属が溶けだすことで歯ぐきが黒ずんだり、金属アレルギーを発症する可能性があります。

まとめ

いかがでしたか。

今回は、ブリッジの素材についてお話してきました。

ブリッジには様々な種類があり、それぞれ特徴がありますね。
見た目や予算など、何を重視するかによって、最適な素材が決まってきます。

長く付き合う大切な歯ですので、ドクターとよく相談して治療していきましょう。

 

ブリッジを長持ちさせるには、どんな方法がありますか? [2023年08月10日]

ブリッジ治療は見た目もきれいで、噛み心地も違和感なく非常に天然の歯に近い状態で使用できます。

せっかく治療したブリッジなので、できるだけ長持ちさせたいと思っている方も少なくないと思います。

「ブリッジってどうやったら長持ちするんだろう?」「ブリッジ治療をしたけど、歯みがきは普通でいいの?」といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、ブリッジを長持ちさせる方法についてお話していきます。
長持ちする方法をしっかりと身につけて、できるだけ長く使えるようにしましょう。

ブリッジの特徴

まずは、ブリッジの特徴を簡単にまとめておきます。

ブリッジとは、失った歯の本数が1〜2本程度の時に両隣の歯を土台とし、橋のようにつながった人工の歯を被せる治療法です。

特徴

・天然の歯に近い感覚で違和感がない
・見た目が非常にきれいで人工の歯とは気づかれにくい
・外科的処置の必要がない
・取り外しの必要がなく、しっかりと固定されている
・治療期間が比較的短い
・材質によっては保険適用になり、その場合は治療費をおさえることができる

など、非常にメリットの多い治療法になります。

しかし、土台となる歯を削らなければならない、材質によっては治療費が高額になる場合がある、半永久的に使えるものではないなど、デメリットがあります。

ブリッジの寿命はどのくらい?

では、ブリッジの寿命はどのくらいなのでしょうか?

ブリッジの寿命は平均で7〜8年程度といわれており、口の中の状態やブリッジの材質によって決まってきます。

むし歯や歯周病、歯ぎしりや食いしばりなどが強い、日々のメンテナンスをしっかりと行っていないなど、歯やブリッジにとって良くない条件がそろってしまうと、その分寿命が短くなってしまいます。

また、保険適用の材質を使っている場合は、金属の部分が劣化するといったことも寿命を縮める要因です。

口の中の状態が良く、メンテナンスもしっかりと行っている場合は10年以上持つ場合もありますので、ブリッジを長持ちさせるには、口の中の状態が悪くならないようにメンテナンスを続ける必要があります。

ブリッジを長持ちさせる方法

それでは、ブリッジを長持ちさせる方法を具体的に解説していきます。

歯のみがき方に注意する

ブリッジを長持ちさせるためには、むし歯や歯周病を防ぐことが大切です。

ブリッジの人工の歯と歯ぐきの間に汚れがたまりやすくなるため、その部分を特にていねいにみがきましょう。

また、ブリッジの表面だけではなく、土台となっている歯とブリッジの境目もしっかりとみがき、できるだけ隙間に汚れを残さないようにします。

歯ブラシは強くこすってしまうと歯ぐきを傷つけてしまうので、力は入れずにブラシを細かく動かします。

専用グッズで手入れをする

ブリッジと歯ぐきの隙間には汚れがたまりやすく、細菌が繁殖し、むし歯や歯周病の原因となるため、隙間や境目を特にていねいにみがく必要があります。

隙間や境目をきれいにするためには、歯ブラシだけではなく、専用のグッズを使用しましょう。

<歯間ブラシ>
歯と歯の間や、歯と歯ぐきの間をきれいにします。
ブリッジと歯肉の間から差し込み、ブリッジの底をみがきます。

<スーパーフロス>
フロス(糸ようじ)にスポンジがついたものです。
ブリッジは歯がつながっているため、通常のフロスは通すことができませんが、スーパーフロスは通すことができるため、ブリッジのお手入れでは欠かせません。

歯ぎしりや食いしばりが強い方

歯ぎしりや食いしばりが強い方は、無意識ですが、歯に非常に大きな負担がかかっています。
負担が継続してかかると、ブリッジの破損につながりかねません。

日中であれば、意識して防ぐことはできますが、寝ているときはそうはいきません。

そのような方にはナイトガードがおすすめです。
ナイトガードは、寝るときにつけるマウスピースです。寝ている間の歯にかかる負担を軽減することができます。

歯ぎしりや食いしばりは、自分ではなかなか気がつきにくいものです。
心配な方は歯科医院で相談してみましょう。

定期的にメンテナンスや検診を受ける

ブリッジの治療が終わったらそれで終わりではなく、その後も定期的にメンテナンスや検診に通うことが大切です。

口の中や歯の状態は、自分では判断できません。
汚れ具合やみがき残しのくせなどは歯科医院でチェックしてもらいましょう。
また、噛み合わせなども診てもらい、ブリッジに余計な負担がかからないようにしましょう。

普段の歯みがきでは落としきれない汚れも、クリーニングできれいにしてもらえます。
ブリッジだけではなく、他の歯も良い状態を保つために定期的に診てもらうことが大切です。

まとめ

いかがでしたか?
今回は「ブリッジを長持ちさせるには?」についてお話してきました。

自分でできることと、歯科医院でメンテナンスをすること、その両方を併用することがブリッジを長持ちさせる秘訣です。

治療を終えたらそれで終わりではなく、その後の手入れをしっかりと行うことが大切になります。

ブリッジ治療で、見た目もきれいになり、噛み心地なども違和感なく快適に過ごせるようになったのですから、できるだけ長持ちさせていきましょう。

 

ブリッジの再治療について教えてください [2023年07月14日]

 

何かしらの理由で歯を失ったときの治療法のひとつにブリッジがあります。

見た目が非常にきれいで、噛むときに違和感がなく、天然の歯と同じように自然に使用できるため、ブリッジ治療を希望する方も少なくありません。

しかし、中には「ブリッジって一回治療すればずっと持つの?」「再治療は避けたいけど、しないといけないときもあるの?」などと、疑問を持つ方もいらっしゃると思います。

今回は、ブリッジの再治療について、再治療が必要なケースと、再治療の際のポイントについてお話していきます。

ブリッジを検討している方、現在ブリッジを使用中の方はご参考にしてください。

ブリッジとは?

歯のブリッジとはどのようなものなのか、簡単におさらいしましょう。

ブリッジは、むし歯やケガなどで、1〜2本程度の少数の歯を失ったときに行う治療法です。
失った歯の両隣を削り土台とし、橋渡しのようにして失った歯を補います。

インプラントのように、歯ぐきを切ったり、骨を削ったりなどの外科的処置の必要がないので、インプラントが怖い方でも安心して治療できます。

また、部分入れ歯のように脱着の手間もなく、見た目も非常に自然です。

ブリッジの再治療が必要なケース

ブリッジで再治療が必要になるのはどんなときなのでしょうか?

経年劣化により、ブリッジがはずれた場合

ブリッジは人工の歯になりますので、永久的に使えるわけではありません。
専用の接着剤の経年劣化などにより、ブリッジがはずれてしまった場合は再治療が必要です。

土台となる歯に問題がなければ、そのままはずれたブリッジを再び付けることができます。

しかし、土台の歯がむし歯や歯周病にかかっている場合は再治療で新しい別のブリッジを入れることになります。

土台となる歯がむし歯になった場合

土台となる歯がむし歯になった場合、再治療が必要になります。
この場合は、再装着ではなく、作り直しになります。

むし歯が初期の状態であれば歯を少し削る程度で、神経を抜くことはありませんが、むし歯が進行してしまうと神経をとらなければならない場合があります。

さらに進行していると、抜歯の可能性もでてきます。

土台となる歯の根っこが折れたり割れたりしている場合

歯ぎしりや食いしばり、歯の神経を抜いたなどの理由で、歯に負担がかかったり、歯が弱くなってしまうと、土台の歯の根っこが折れたり割れたりする場合があります。

このような場合、再治療は必要ですが、土台の歯を抜歯しなければならないことが多いため、ブリッジでの再治療は難しくなります。

他の歯に土台を広げる方法もありますが、ブリッジを長くするとそれだけ土台の歯に負担がかかり、根っこが折れるということを繰り返し兼ねないので、おすすめはしません。

土台となる歯がない場合は、インプラントや部分入れ歯での治療になります。

再治療の際に知っておきたいポイント

再治療をおこなう際に知っておきたいポイントがあります。

再治療の際、次の治療法を選択するのに知っておくとよいでしょう。

再治療でブリッジを選べないことがある

ブリッジは失った歯の両隣を支えとしているため、土台となる歯は両隣に一本ずつ必要になります。
そのため、土台となっている歯が一番奥の歯の場合、その歯がダメになってしまったらブリッジでの再治療は非常に難しくなります。

延長ブリッジという治療法で、一番奥の歯をあるように見せることも可能ですが、他の歯への負担が大きくなるため、部分入れ歯やインプラントが治療の選択肢になります。

しかし、部分入れ歯も土台となる歯に負担がかかってきますので、この場合はインプラントでの治療がおすすめです。

歯の神経の有無で耐久性が変わってくる

土台となる歯がむし歯になり、進行してしまっている場合は神経を抜くことになります。

神経は歯に栄養を送る役割があります。

その神経がなくなると歯に栄養が行き届かなくなるため、非常にもろくなってしまいます。
もろくなってしまったうえに、歯がない部分の負担までかかってしまうと、当然ブリッジは長持ちしません。

土台となる歯の神経を抜かなければならない場合は、インプラントなど他の治療法を選択するのがよいでしょう。

歯の寿命が短くなる

ブリッジの劣化や、土台となっている歯がむし歯や歯周病になったときは、再治療が必要になります。

一度ブリッジを外して新しいブリッジを被せるわけですが、その際に再度土台の歯を削ることになります。
再治療を繰り返せば何度も歯を削ることになりますので、その分歯はどんどん小さくなり、負担が大きくなって歯の寿命が短くなります。

このようなことから、ブリッジは何度も再治療を繰り返せるわけではないので、できるだけ長持ちさせるためにも予防やメンテナンスをしっかりとおこないましょう。

まとめ

いかがでしたか。

今回はブリッジの再治療についてお話してきました。
再治療は可能ですが、症状によっては難しかったり、リスクが伴うことがわかりましたね。

経年による劣化はどうしても避けられませんが、きちんとメンテナンスを行えば、長期間使用することができます。

ブリッジを再治療することは、費用の面や、歯にかかる負担などリスクも伴いますので、日ごろから予防やメンテナンスを心がけ、できるだけ再治療はしなくて済むようにしていきたいものです。

 

ブリッジがグラグラ揺れて外れたときは? [2023年06月16日]

歯を失ったときの治療法として人気の高いブリッジですが、何かしらの原因で外れてしまう場合があります。

ブリッジは、保険診療内でも比較的高額な治療費や長い期間をかけて治療しますので、「外れたらまた付けられるの?」「外れたらどうしたらいいの?」と心配されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、ブリッジがグラグラ揺れて外れたときのことについてお話ししていきます。
特に現在ブリッジを付けている方は、ぜひ参考にしてください。

ブリッジとは?

ブリッジとはどんな治療か簡単におさらいしましょう。
ブリッジとは、けがやむし歯などで歯を失ったときにおこなう治療法のひとつです。

失った歯の両隣の歯を削り、それを土台として、橋渡しのようにしてダミーとなる人工の歯を取り付けます。
土台に取り付けるため、噛んだときや会話をするときにも違和感がありません。

ブリッジがグラグラ揺れる原因

部分入れ歯とは違って付け外しをしない治療法のため、しっかりと装着されていますが、何かしらの原因でグラグラ揺れてしまうときがあります。

主に三つの原因があげられます。

むし歯や歯周病

土台となっている歯がむし歯や歯周病になるとブリッジがグラつくことがあります。

ブリッジは歯がなくなった箇所と土台となる歯がつながっているため、ダミーの歯と接している部分が磨きにくく、汚れがたまりやすくなります。
そのため、土台となっている歯はむし歯になるリスクが高くなってしまいます。

また、歯周病は歯を支えている歯ぐきや骨が炎症をおこしますので、歯周病が進行してくると土台の歯を支えきれなくなりグラつく原因になります。

噛み癖などによる負担

見た目には歯がある状態ですが、人工の歯の部分は歯がない状態ですので、支えている両隣の歯に通常の1.5倍ほどの負担がかかります。
それに加え、ブリッジが気になったり、ブリッジに慣れようとしたりして必要以上に噛んでしまい、ブリッジした歯に負担がかかってしまいます。

負担がかかることで歯を支えている周りの組織もダメージを受け、グラつく原因となります。

接着剤の劣化

ブリッジは接着剤で固定しますが、長年の経過とともに劣化してきます。
劣化してきたサインとしては、痛みや違和感、隙間がある、ブリッジが浮くなどがあります。

奥歯など、自分では確認しにくい箇所は劣化していても気づきにくいので、定期的に歯科医院で診てもらいましょう。

ブリッジが外れた後の治療法

では、ブリッジが外れてしまった場合はどのような治療法があるのでしょうか。

主な治療法をあげてみます。

ブリッジを付けなおす

土台となっている歯やブリッジに問題がなく、接着剤の劣化などで外れた場合はそのまま付けなおすことが可能です。

新しいブリッジを付ける

外れたブリッジを再び付けるのではなく、新しいブリッジをつくる方法です。
ただし、新しいブリッジを付けるには再度歯を削らなくてはなりません。

歯を削れば、それだけ土台になる歯にかかる負担が大きくなり、歯の寿命が短くなりますので、外れたからといって何度も再治療ができるわけではありません。

インプラント

歯を失ったときの治療法としてインプラントがあります。

歯を失った部分のあごの骨に生体材料(体になじみやすい材料)で作られた歯の根っこの部分を埋め込み、そこにセラミックなどの人工の歯を付ける治療法です。

ブリッジのように他の健康な歯を削ることはありません。
また、天然の歯と同じように噛め、見た目もきれいです。

しかし、外科的な手術が必要なため、身体の状態によっては治療できない場合があります。

部分入れ歯

天然の歯が一本でも残っている場合は部分入れ歯の治療が可能です。

歯を失った部分の入れ歯を、残っている歯に金属のバネを引っかけて固定します。
歯ぐきを切開したり、歯を削ったりということがなく、比較的短期間で治療を終えられます。
取り外しができるので、手入れがしやすいのもよいですね。

しかし、金属を使用しているため、見える部分での使用は抵抗がある方も多いです。

また、ブリッジと比べると口の中の違和感が強く、話しにくい、噛みにくいといったこともあるかもしれません。

ブリッジが外れたときにやってはいけないこと

ブリッジが外れてしまうと、焦って、とりあえず自分でなんとかしようと思ってしまいますが、絶対にやってはいけないことがあります。

それは、瞬間接着剤などでブリッジを付けることです。

応急処置として付けるくらいの感覚で使用してしまうと、歯科医院で処置の際に外せなくなり、ブリッジを削ってとることがあります。

また、噛み合わせがずれて痛みが出てしまったり、隙間に汚れがついたまま接着剤で付けてしまうとむし歯の原因になってしまいます。

前歯など目立つ部分が外れてしまうと、歯科医院に行くまで気になってしまいますが、マスクをするなどで対応し、接着剤の使用はやめましょう。

まとめ

いかがでしたか。
今回はブリッジがグラグラ揺れて外れたときのことについて解説してきました。

外れたらどのような治療法があるのか、外れたときにやってはいけないことが分かっていただけたと思います。

様々なメリットがあるブリッジですが、永久的に使えるわけではありませんので、外れたときはドクターとよく相談のうえ、次の治療法を検討していきましょう。

ブリッジ治療のデメリットは? [2023年05月13日]

なにかしらの理由で歯を失ったとき、治療の方法のひとつにブリッジがあります。
入れ歯は抵抗がある・インプラントは手術が必要、などの理由から、ブリッジ治療を検討することがあるかもしれません。

どんな治療法でもそうですが、必ずメリットとデメリットがあります。
治療法にいくつか選択肢がある場合は、メリット・デメリットの両方をよく知って選ぶのがよいでしょう。

今回はブリッジのデメリットについて解説していきます。
ブリッジ治療をお考えの方は、デメリットもよく把握したうえで検討しましょう。

ブリッジ治療とは?

まずはブリッジ治療についておさらいしましょう。

ブリッジは、むし歯や歯周病、けがなどで歯を失ったときに行う治療の一つです。
欠損歯を補う治療としては、ブリッジ以外にも入れ歯やインプラント治療があります。

ブリッジ治療は、失った歯の両隣の歯を削って土台とし、橋をかけるように失った歯を支えます。

部分入れ歯のように取り外しの必要がなく、また、同じ固定式のインプラント治療のように外科手術の必要がないといった特徴があります。

それでは、ブリッジについてもう少し詳しくみていきましょう。

ブリッジのメリット

比較の意味で先にブリッジのメリットについて解説していきます。

  • 外科手術の必要がない
  • 失った歯を回復させる治療法にインプラントもありますが、骨の中にネジを埋め込むなどの外科的手術が必要になり、その分手術によるリスクも高くなります。
    しかし、ブリッジは外科的手術の必要がないため、手術によるリスクは心配しなくて済みます。

  • 違和感が少ない
  • 土台となる歯に専用の接着剤でしっかりと固定されているため、自分の歯と同じ感覚で違和感がありません。
    違和感がないため、しっかりとかむことができ、発音も気になりません。

  • 見た目がきれい
  • 保険診療の部分入れ歯は、バネの金属の部分が見えてしまうことがあり、治療をおこなう歯の場所によっては目立ってしまいます。

    保険診療のブリッジでしたら奥歯は銀歯になりますが、前歯であれば表側は白くできます。
    また、自費診療にはなりますが、見た目が天然の歯に近い素材を使用できます。
    特に前歯など目につく場所でも、治療したことがわからないくらい自然な歯に見えます。

  • 着けたり外したりの手間がない
  • 部分入れ歯は日常生活で着けたり外したりする必要があります。
    ブリッジは固定されていますので、部分入れ歯のように、歯みがきの際に外して両方みがく手間がありません。

ブリッジのデメリット

上記のようにメリットも多いブリッジですが、デメリットもあります。
治療を受ける際はデメリットもしっかり把握しておくと、治療後の心配をしなくて済みますね。
ここではブリッジのデメリットについて解説していきます。

健康な歯を削る必要がある

ブリッジ治療とは、失った歯の両隣の歯を支えにし、橋をかけるように人工の歯を装着する治療のため、両隣の健康な歯まで削る必要がでてきます。
歯を削ることは、歯の寿命を縮めることになります。

また、削る量も比較的多くなりますので、場合によっては神経をとらなければならないこともあります。
神経をとるとさらに歯の寿命が短くなってしまいます。

しかし、歯を削ることはブリッジの安定感のために必要なことですので、健康な歯を削ることに抵抗のある場合は歯科医師によく相談しましょう。

土台となる歯に負担がかかる

ブリッジは失った歯の両隣が支えとなっているため、土台となる歯に負担がかかります。
食べ物をかんだときに、支えとなっている両隣の歯に対して3本分の負担がかかり、失った歯のかみ合わせが土台となる歯の負担となります。

保険診療は使用できる素材に制限がある

保険診療では保険上の制約がありますので、その範囲内でブリッジをつくることになります。
白くできる素材にも限度があり、自費診療の物にくらべて透明感や強度は低くなります。

白い素材を使えるのは前歯のみとなり、その他の部分は金属のブリッジを使用することになります。
稀に金属アレルギーを起こす方もいますので、注意が必要です。

メンテナンスや手入れに手間がかかる

ブリッジは歯が連結しているため、フロスなどの使用に制限があり、隙間に食べかすなどの汚れがたまりやすくなります。
ブリッジ自体は人工の歯なのでむし歯になることはありませんが、土台となっている両隣の歯がむし歯や歯周病になるリスクがあります。

普段の歯みがきではブリッジの汚れを取り除くことができないため、ブリッジと歯ぐきの間を専用のアイテムでお手入れする必要があります。
スーパーフロスと呼ばれるブリッジ専用のものがありますので、ドクターに聞いてみましょう。

また、普段の自宅でのメンテナンスでは限界がありますので、歯科医院での定期的なメンテナンスも非常に大切になります。
自分では取り切れなかった汚れをきれいにしてもらい、むし歯や歯周病のリスクをおさえましょう。

まとめ

今回はブリッジのデメリットについて解説しました。
メリットも多いブリッジ治療ですが、少なからずデメリットもあることがわかっていただけたと思います。

デメリットは適切なメンテナンスや自分でできる予防などをしっかりおこなうことである程度回避することができますので、デメリットがあるからといって、必要以上に心配しなくても大丈夫です。

メリット・デメリットを把握し、ご自分の歯の治療に最適な治療法をドクターに相談しましょう。

ブリッジの寿命の伸ばし方とは?壊れてしまったときの対処法もご紹介 [2023年04月11日]

こんにちは。
西荻窪の歯科クリニック、善福寺歯科クリニックです。
今回は「ブリッジが壊れたらどうする?」をテーマに、みなさんにお伝えしていきます。

ブリッジとは?

「ブリッジ」は歯を失ってしまったときの治療法の1つです。
その名の通り、失ってしまった歯の両隣の歯を支柱にして橋を架けるように人工の歯を被せ、失った部分を補う治療法です。

失った歯を補う治療法は、このブリッジの他にインプラントと入れ歯があり、この3つの治療法が基本的に選ばれています。

それぞれの治療法には特徴がありますが、ブリッジのデメリットは治療後の寿命が短いことです。これは失った部分を補う歯が自立しているかどうかが関わっています。

インプラントは歯を失った部分に直接人工の根を埋め込み被せ物を入れるのに対し、ブリッジと入れ歯は両隣の歯によって支えられているため、両隣の歯に多くの力が加わることで破損しやすく、さらに健康な両隣の歯までダメージを与えてしまいます。
そのためブリッジは寿命が短く、その期間は7〜8年といわれています。
万が一ブリッジが壊れてしまったら、その後どうすればいいのかをしっかり理解しなくてはいけません。

ブリッジが壊れてしまったら?

ブリッジが壊れたときの再治療法は、壊れた理由によって大きく2つに分かれます。

1つ目はブリッジが外れてしまった、もしくは破損してしまった場合です。
ブリッジを結合していた接着剤は経年劣化により粘着力が弱まり、外れてしまうことがあります。その場合は外れてしまったものをそのまま歯科医院に持ち込み、再治療できることが多いでしょう。
また、ブリッジ自体が破損してしまった場合は一度ブリッジを外し、新たに作り直すことで再治療ができます。

2つ目はブリッジを支えていた両隣の歯に問題が生じた場合です。
ブリッジは両隣の歯を削って治療を行いますので、両隣の歯が虫歯になってしまった場合は、両隣の歯を治療する必要があります。しかし虫歯の進行度によってはこれ以上削る部分がなくなり、その際はさらにその隣の歯を削って再ブリッジをすることになります。次に支柱になる歯はさらに負荷がかかるため、最初の治療より寿命が短くなってしまう恐れがあります。
また、両隣の歯を使うこの治療法は、当然ですが隣の歯がない最も奥の歯には適用できません。

ブリッジの寿命を延ばす方法

どんな治療法でも寿命はありますが、ブリッジの寿命を延ばす方法をいくつか紹介していきます。

違和感があるときはすぐに歯科医院へ

ブリッジは両隣の歯の健康を保つことが非常に重要です。両隣の歯が虫歯や歯周病になってしまうとブリッジを長く使うことはできません。ブリッジがグラグラ揺れる気がする、噛みにくくなってきたなど、違和感はそのまま放置せず、すぐに歯科医院へいきましょう。

日々の歯磨きはしっかり行う

当然ですが、虫歯・歯周病予防には日々の歯磨きが重要です。特にブリッジの付近の歯磨きは注意が必要です。
ブリッジ治療の構造上、どうしてもブリッジ本体と歯茎の間に隙間が生じるため、その隙間に食べかすが溜まりやくなってしまいます。それらの食べかすは虫歯や歯周病の原因の「歯垢」となります。しっかりとケアして歯垢の付着を防ぎましょう。

日々のケアとして一般的な歯ブラシですが、歯ブラシは歯の表面をきれいにする役割はあるものの、隙間に入った歯垢を取り除く道具としては役不足です。そのため、ブリッジと歯茎の隙間には、歯ブラシだけでなく歯間ブラシなどを使ってお手入れするようにしましょう。

またブリッジと歯茎の隙間だけでなく、両隣の歯も重点的に磨くとよいでしょう。被せ物をしている歯も食べかすが溜まりやすくなっています。こちらもブリッジ本体と同様に歯間ブラシなどを用いて、意識してケアする必要があります。

歯に力が加わり過ぎないようにする

ブリッジでは、欠損している部分を補うために両隣の歯を支柱にします。支えとなる歯には非常に強い負荷がかかっています。支えとなる歯にこれ以上の負荷をかけないよう、食いしばりをしていないか、強く噛みしめていないか、噛み合わせは問題ないかを確認しましょう。
固いものを食べるときになるべくブリッジの部分を使わないようにしたり、寝ている間の歯ぎしりが気になる人は就寝時専用のマウスピースを使用したりして、ブリッジに強い力が加わるのを避けるよう意識してみてください。

まとめ

ブリッジが壊れたときにどうするのか、なるべく壊れないようにするためにはどんなことをすればいいのかについてお話してきました。

保険適用で比較的安価で治療ができ、普通の歯と同じように生活ができる優れた治療法であるブリッジですが、長期的な目で見るとデメリットもあることがお分かりいただけたでしょうか。
ブリッジ治療について理解を深め、少しでも疑問があれば当院までご相談ください。

ブリッジとその他の治療について [2023年03月18日]

こんにちは。
杉並区の歯科クリニック、善福寺歯科クリニックです。
今回は「ブリッジと他の治療の比較」についてお伝えしていきます。
あまり聞き覚えのない治療法かもしれませんが、ブリッジの特徴をしっかり理解して、それ以外の治療法と比較することで、ご自身にあった治療法を選べるようにしましょう。

失った歯を補う方法は?

失った歯を補う治療には、ブリッジ、インプラント、入れ歯の3つがあります。

ブリッジ

ブリッジとは失った歯の両隣の歯を柱にして、人工の歯を被せる治療法のことです。
両隣の歯を支柱にして橋を架けるようにすることからブリッジと呼ばれています。

インプラント

インプラントはまずチタンなどの金属で作った人工の歯根を歯を失った場所に埋め込み、その上に人工の歯を装着するという治療法です。

入れ歯

そしてもう一つの治療法である入れ歯とは、人工の歯とそれを支える床という部分と隣の歯に固定するためのクラスプと呼ばれる金属のバネの3つでできたものを、失った歯の部分に装着するという治療法です。
3つの治療法が分かったところで、ここからはそれぞれについて詳しく説明しながら、5つのポイントで比較をしていきたいと思います。

治療を比較する5つのポイント

①機能面

まず初めに機能面について比較していきます。
ブリッジは両隣の歯を柱にして固定されているため、噛むことに関しては違和感なく過ごすことができます。普通の歯と比べて約70%の噛む力があるといわれています。また、発音に関しても全く違和感はありません。
インプラントもブリッジと同じく固定されているため、噛むことについては全く違和感がありません。さらに歯根から埋め込んで治療しているため、噛む力としては普通の歯よりも強く噛めるとまでいわれています。発音に関してもブリッジと同様に問題なくできます。
一方の入れ歯は固定式でなく取り外しが可能な分、装着時の違和感は感じてしまいます。噛む力についても普通の歯と比べて10~30%といわれており、他の2つの治療法と比べると劣ってしまいます。また、発音に関しても他の2つの治療法と違い、発音しにくいと感じることがあるようです。

②審美性

次に審美性について比較していきます。
ブリッジ治療では審美性にはほとんど問題がありませんが、治療する場所によっては保険診療であれば銀歯を使用する場合があります。また、銀歯を使用しない場合でも治療後すぐは問題がなくても、材質によっては徐々に歯肉との境目が黒く着色されたような汚れが出てきてしまいます。
インプラントは他の歯と同じ色にするなど、細かく設定することができるため、見た目の違和感を全く感じないように治療ができます。また、銀歯を使うこともなく、審美性という点においては他の治療に比べて優れているといえるでしょう。
入れ歯に関しては金属の部分が見えてしまい、見た目ですぐに入れ歯であることがわかってしまいます。目立ちにくい入れ歯もありますが、他の2つの治療と比べると審美性は劣るといったデメリットがあります。

③寿命

続いては治療部分の寿命を比べます。
ブリッジ治療の寿命は約7年といわれています。寿命についてはブリッジの最大のデメリットといえるでしょう。
隣の歯を柱にして行うブリッジでは治療の際に両隣の歯を削らなければならず、その部分が虫歯になりやすくなってしまいます。またブリッジ部分と歯肉の間に隙間が生まれ、その部分が歯周病になりやすいという点、両隣の歯に負担がかかり、歯が割れてしまう場合もあります。一度ブリッジを外して再治療ができる場合もありますが、隣の歯の削る部分がなくなってしまった場合はさらにもう一つ隣の歯を削り再ブリッジしなければならず、最終的にブリッジできる歯がなくなってしまうこともあります。
インプラントの寿命はメンテナンスをしっかり行うことで半永久的ともいわれています。メンテナンス不足や喫煙、歯ぎしりなどで寿命が縮まることもありますが、他の治療に比べると圧倒的に長く保つことができます。
入れ歯の寿命は3~5年といわれています。長く使える場合もありますが、衛生面も考えてもそう長くはないです。特にプラスチック製の入れ歯は変形やすり減り、割れてしてしまうため、耐久性はあまりありません。

④治療期間

次に比較するのは治療期間です。
ブリッジの治療期間は通常では数回の通院で済みます。しかし両隣の歯を土台として使うため、その歯に虫歯がある場合はまず虫歯治療から始めなければならず、人によっては2、3か月かかることもあります。
インプラントの治療期間は短くても3か月、人によっては1年以上かかる場合もあります。歯根を埋め込む外科手術から始めなければなりません。その後も人工歯根とあごの骨が結合するまでに数か月間定着期間を設けなければならず、段階を多く踏むため、長い治療期間が必要になります。
入れ歯の治療期間は他の2つの治療に比べると圧倒的に短く済みます。2回の通院だけで終わる場合もあり、短期間で治療を終えることができるでしょう。

⑤費用

最後に費用面について比較していきます。
ブリッジは保険適用となる治療法のため、1万円以内で治療ができる場合もあります。審美性を高めるためにセラミック製のものにすると保険適用外となり、1本10万円程度かかります。
インプラントは保険がきかない自由診療となるため高額になり、1本あたり30~40万円が相場になります。機能面や審美性などで優れている分、費用がかかってしまいます。
入れ歯もブリッジと同様に保険適用になります。費用も1本3,000円程のものもあり、費用面ではメリットが大きい治療といえます。

まとめ

今回は、5つのポイントに着目して「ブリッジ」「インプラント」「入れ歯」の比較をしました。どの治療法にもメリット、デメリットがあることが分かりましたね。
ここで紹介しきれなかった特徴もまだまだありますが、かかりつけの歯科医院でよく相談し、ご自身にあった方法で治療をしていきましょう。

ブリッジの治療期間ってどれくらいかかるの? [2023年02月11日]

こんにちは。
杉並区の歯科クリニック、善福寺歯科クリニックです。

いきなりですが、みなさんは虫歯治療をしたことがありますか?
虫歯には治療が1回で済む初期のものから、歯の神経を抜いたり、歯そのものを抜かなければならない重度のものまであります。
虫歯にならない方が良いのは大前提ですが、自分ではしっかりケアしているつもりでも、少しの磨き残しなどによって虫歯になってしまうことがあります。

では、仮に歯を抜かなければならないほど重度の虫歯になってしまった場合、どのような治療法があるのでしょうか?
今回は、重度の虫歯治療に用いられる治療法の一つ、「ブリッジ」とその治療期間についてお話しします。

虫歯の段階と治療法

虫歯の段階と治療法には以下のようなレベル分けがあります。

C0 : 超初期の虫歯。 エナメル質が少し溶け始め、表面が白くなっている状態。まだ痛みはありません。
<治療法>丁寧な歯磨きを続けることで特別な治療を行わなくても治る場合もあります。

C1 : 表面の虫歯。エナメル質がさらに溶け、表面が黒ずんでいる状態。冷たいものや過度に甘いものはしみることもありますが、まだ痛みはありません。
<治療法>虫歯になっている部分を削り、コンポジットレジン(歯科用レジン)等を流し込んで固めます。

C2 : 象牙質の虫歯。エナメル質の内側、象牙質まで虫歯が進行している状態。冷たいものや 甘いものがしみるのはもちろん、時々ズキっと痛むことがあります。
<治療法>虫歯に侵食されている部分を削り、詰め物で埋めます。

C3 : 神経の虫歯。歯の神経まで虫歯が進行している状態。冷たいものだけではなく熱いものもしみるようになります。何もしていなくてもズキズキと痛みます。
<治療法>神経を除去し、薬剤をつめる根幹治療が効果的です。

C4 : 歯根まで進行した虫歯。歯のほとんどが溶けてなくなり、歯根(歯の根っこにあたる部分)まで虫歯が進行している状態。神経が死んでいるため痛みは無くなりますが、空いた歯根に膿が溜まって痛くなる場合があります。
<治療法>基本的には抜歯が必要です。抜歯した後、ブリッジや入れ歯、インプラント等で失った歯を補います。

このように、虫歯の段階によって必要な治療法は異なります。
今回お話しするブリッジは、C4(歯根まで進行した虫歯)で多く使われている治療法になります。

「ブリッジ」とは?

みなさんは、ブリッジがどんな治療法かご存じですか?

重度の虫歯により歯を抜いてしまうと、両隣の歯は支えを失うため、倒れてしまったり、対になる歯が伸びてきてしまうことがあります。
それによって歯全体のバランスが崩れ、噛み合わせが悪くなったり、話す・食べるなどの日常生活にも支障をきたしてしまいます。

そこで、歯がない部分には人工の歯を入れる必要があります。

この人工の歯を入れる方法にはいくつかあり、その中の一つ、両隣の歯を使って橋渡し的に支える治療法をブリッジといいます。
2本ないし3本連なった人工歯を橋渡し的に被せるため、両端の歯が健康であっても、支えとして被せ物をするために削る必要があります。
要件次第では保険適用で白い歯を入れることも可能なため、インプラントと比べて比較的費用を抑えて治療することができます。
また、入れ歯と違って一部は自身の歯を支えとするため、食事の際の違和感が少ないといった面でもおすすめです。

しかし、土台となっている歯に汚れが溜まりやすいといった点もあります。
土台の歯が虫歯にならないためにも、歯ブラシだけでなく歯間ブラシを使ったケアが必要になります。

ブリッジの治療期間は?

ブリッジが重度虫歯の治療による欠損歯を埋める治療法だということは前述した通りです。
では、その治療期間はどれくらいかかるのでしょうか?

ブリッジの治療の流れは、

  1. 欠損している歯の両隣の歯を削る
  2. 型を取る
  3. 模型を作る
  4. ブリッジを作製する
  5. 接着剤でピッタリとくっつける

となります。

お口の中の状態にもよりますが、ブリッジの治療期間は①~⑤全部で1~2ヶ月程度と考えて良いでしょう。
最短で2回ほどの通院で治療が完了するところも、ブリッジのメリットといえます。
その場合は、
初回⇒歯を削り、型を取る
2回目⇒ブリッジをつける
といった流れで治療することになります。

インプラントと比べ比較的早く完結する治療法のため、時間をかけて治療できない方におすすめです。
治療が終了した後に特別なメンテナンスは必要ありませんが、治療した歯科医院での定期健診に通うことで、欠けてしまったり着色してしまうなどのリスクを軽減させることができるでしょう。

まとめ

今回はブリッジとその治療期間について詳しくお話ししました。

ブリッジは比較的治療期間が短く、インプラントなどに比べて費用もかからないことから、重度の虫歯治療の中でも患者さんにとって負担の少ない治療法といえるでしょう。

しかし、そもそも欠損歯を作らないに越したことはありません。
しっかりとご自身で歯磨きを徹底して、定期的に歯科医院で検診を行い、なるべく健康な歯で過ごせるようにしましょう。

ブリッジができない例とは? [2023年01月17日]

西荻窪の善福寺歯科クリニックです。
今回は「ブリッジができない例」についてお話しします。

ブリッジは装着時の違和感が少なく、素材によっては見た目も自然な治療法です。歯を失った場合に検討される方も少なくありません。
ただし歯の状態によっては対応できない例もあるので、確認していきましょう。

また、ブリッジができない場合、どのような治療法があるのかについても解説しています。歯を失ったときの治療法を検討する際に参考にしてみてください。

ブリッジ治療の特徴

歯を失ったときに、失った歯の左右にある健康な歯を土台にして橋を架けるような被せ物を装着するのがブリッジ治療です。
ブリッジ治療は、セメントで固定する被せ物のため自分の歯のように使えるというメリットがあります。そのため、取り外し式の入れ歯よりも違和感が少ないと感じる人も多いようです。

また、比較的短期間での治療が可能です。急いで治したいといった場合にも、ブリッジ治療は有力な選択肢になるでしょう。

基本的には保険適用範囲で治療ができるため、費用を抑えて治療したい方にとっても魅力的な治療法です。条件や被せ物次第で保険適用外になるので、治療前にドクターに確認しましょう。

ブリッジができない例

メリットの多いブリッジ治療ですが、治療法として採用できない、難しい例も複数あります。代表的なできない例をみていきましょう。

土台になる歯に問題がある

失った歯の左右の歯に問題があれば、別の治療法を検討した方が良いでしょう。
ブリッジ治療では、両隣の歯を土台にしてブリッジをかぶせます。そのため左右の歯を削る準備が必要です。左右の歯がぐらぐらしていたり、歯を残すことができないほど大きな虫歯がある場合は、ブリッジ治療は難しいでしょう。

ブリッジを希望していても、ドクターが左右の歯が負荷に耐えられないと判断した場合は、別の治療方法を検討する必要があります。日ごろから歯の手入れをしっかり行っておくことも大切といえます。

複数の歯を失った場合

複数の歯を失った場合はブリッジ治療ができない可能性があります。ブリッジ治療を行うには、土台となる健康的な歯が複数必要とされるからです。

一般的にブリッジ治療では、失った歯の本数は多くて3本程度までといわれています。それ以上失った場合は、別の治療法を検討する必要があるでしょう。

健康な歯を削ることに抵抗がある

ブリッジ治療は、健康な歯を削る必要があります。欠損した歯のために健康な歯を削ることに抵抗がある場合は他の方法を検討しましょう。
元来健康であった歯でも、やはり削ってしまった歯の寿命は何も治療していない健康な歯と比べると短くなります。また、ブリッジの連結部分は汚れやすく、ブラッシングもしにくいため、虫歯や歯周病を引き起こす原因になる可能性が高いです。
メリットだけでなくデメリットもドクターに確認したうえで、どの治療法を選択するか決めることをおすすめします。

一番奥の歯を失った

ブリッジ治療では、失った歯の左右に丈夫な歯があることが大前提です。一番奥の歯を失った場合、橋渡しができません。そのためブリッジ治療を行うことは困難です。
一番奥の歯を失った場合は難しいと覚えておきましょう。

ブリッジができない場合の治療法は?

ブリッジができない場合には、別の治療方法を選択しましょう。
歯がないまま治療せず放置しておくと、見た目だけでなく噛み合わせのバランスが崩れたり、よく噛めないなど生活に支障がでてしまいます。
治療法の選択肢を知っておくと、ブリッジができない場合でもスムーズに治療を進めることができるでしょう。

入れ歯

ブリッジができない場合には、入れ歯を選択する人が少なくありません。欠損した歯に付ける取り外し式の部分入れ歯が一般的に使われます。
左右の歯をブリッジほど削る必要がなく、治療期間が短いというメリットがあります。また基本的に保険診療となります。
しかし、ブリッジや次に紹介するインプラントに比べると、食べ物が噛みにくい、装着時に違和感があるといった方も少なくありません。

インプラント

インプラントは、人工の歯根を顎の骨に入れる手術をし、その上に人工の歯を付けるという治療法です。違和感のない見た目や周りの健康な歯に手を加えないため、選択する人も多いです。食事の際の噛み心地も天然の歯とあまり変わらないといったメリットがあります。
ただし、外科手術を伴う治療のため、傷の治りを待ったり、骨とインプラントがきちんと結合しているか確認してから人工歯を取り付けるなど、入れ歯やブリッジと比べると期間が必要になります。
糖尿病や心疾患といった持病がある方もインプラントが受けられない可能性があります。

また、基本的に保険適用外の治療のため、他の治療法よりも費用がかかるというデメリットもあります。

まとめ

ブリッジ治療は左右の歯を架け橋にする治療法のため、治療ができない例や適さない例があります。ブリッジ治療の特徴を理解して、ブリッジ治療が可能かどうか、またメリットだけでなくデメリットも知ったうえで治療に臨みましょう。

また、治療後も適切なメンテナンスが必要です。噛めるようになったから完了ではなく、長くブリッジを使い続けるためにも、定期検診を忘れずに受診しましょう。

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