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セラミックを使ったブリッジ治療とは?
2022年10月31日
西荻窪の善福寺歯科クリニックです。
今回は「ブリッジ治療で使用するセラミックの種類」についてお話しします。
ブリッジは欠損した歯の両隣にある歯を土台にし、橋のような形でつながった被せもので補う治療です。ブリッジ治療には、保険適用の金属の素材以外にも、審美性の高いセラミックを使用することも可能です。
今回はブリッジ治療で使用するセラミックの種類について解説します。
ブリッジ治療とは
ブリッジ治療とは、虫歯や歯周病、ケガなどにより欠損した歯を補うため、歯と歯に橋を架けるように被せものを装着する治療方法です。
ブリッジ治療をするには欠損した歯の両隣にある歯を削って土台を作り、その土台に被せものを装着します。
インプラントのような外科的な処置は必要ありません。そのため、高血圧や糖尿病などの持病がある方も治療が受けられます。
ブリッジは土台となる歯を削り装着するため、しっかりと固定され、まるで自分の歯のような感覚で過ごすことができます。固定式のため、取り外して洗浄するといった入れ歯のようなメンテナンスも必要ありません。
通常の保険適用が可能なブリッジ治療は、硬質レジンや金属などの素材を使用します。
硬質レジンはセラミックに比べると柔軟性があります。そのため表面に傷がつきやすいというデメリットがあります。レジンには吸着性もあるため、飲食による着色や経年劣化による変色が起こる可能性があります。また金属を使用した場合は、金属が溶けだすことで発生する歯茎の黒ずみ「メタルタトゥー」などにも注意が必要です。
レジンや金属を使用したブリッジの耐久性は、おおよそ7~8年程度と言われていますが、ブリッジの寿命は、噛み合わせ・食いしばりの癖や、定期的にメンテナンスをしているかどうかで大きく左右されます。
見た目にもこだわりたい!セラミックを使ったブリッジ治療
陶器製のセラミックは、天然の歯のような透明感と光沢があります。セラミックには、様々な種類と豊富な色があります。自分の歯に合わせて選ぶことができるので、治療した箇所が目立たず、自然な口元を再現することが可能です。
セラミックは熱や酸化、腐食にも強く耐久性があるのが特徴です。メンテナンスをしっかりと行えば、長期間安定して使用できます。また表面に傷がつきにくく、プラークがつきにくい特性もあるので、レジンや金属を使用したブリッジ治療に比べると、虫歯や歯周病になりにくいというメリットもあります。
治療や事故などにより抜歯が必要となってしまったが見た目も気になるし、入れ歯にしたくない、またインプラントのような外科手術を望まない方には、セラミックを使ったブリッジ治療がおすすめです。
ブリッジに使用できるセラミックの種類
オールセラミックブリッジ
ブリッジのすべてがセラミックでできています。天然の歯のような透明感と光沢が特徴です。オールセラミックは、表面にプラークが付着しにくく、虫歯や歯周病のリスクを抑えることができます。また、金属を一切使用しないためメタルタトゥーなどの心配もなく、金属アレルギーがある方も安心して使えます。優れた審美性から、前歯など目立つ部位でのブリッジ治療に向いています。
ジルコニアセラミックブリッジ
ジルコニアを使用して作られたブリッジです。ジルコニアは人工のダイヤモンドとも言われ、高い耐久性が特徴です。熱や腐食にも強く、重さも金属よりも軽いので土台となる歯や歯茎への負担が少なく、割れや欠けなどの心配も少ないという特徴があります。
ハイブリッドセラミックブリッジ
レジンをベースにセラミックの粒子を混ぜたものです。レジンを使用しているので、経年劣化により黄ばみなどの変色が発生する場合があります。レジンの柔らかさとセラミックの審美性を兼ね備えており、奥歯など噛み合わせにより強い負荷がかかる部分にも使用できます。レジンの持つ吸着性によりプラークが付着しやすいので、注意が必要です。
ハイブリッドセラミックでのブリッジ治療には、強度や部位などの関係により場合によって内側のフレームに金属を使用する場合があります。
メタルボンドブリッジ
金属のフレームにセラミックを焼き付けたものがメタルボンドです。土台となる部分に金属を使用しているので、強度に優れています。そのため、セラミックを使用したときに心配な割れや欠けが起こりづらく、負荷のかかる奥歯への使用にも適しています。
金属を使用しているので、金属アレルギーの方は使用できません。金属が溶けだして歯茎が変色するメタルタトゥーが起きることがあります。
まとめ
歯がないままで過ごしていると噛み合わせのバランスが崩れ、身体の不調にもつながります。欠損した歯を補う方法の一つであるブリッジ治療では、保険適用の素材以外に、審美性・耐久性・強度といった面で優れているセラミックを使用することができます。
失った歯をただ治すだけでなく、治療後も思い切り笑ったり楽しく食事するといった、いつも通りの生活を送れるように、セラミックでのブリッジ治療を選択肢のひとつにいれてみてはどうでしょうか。