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噛み合わせの改善には矯正治療が必須ですか?
2020年01月01日
西荻窪の善福寺歯科クリニックです
今回は「噛み合わせの改善方法」についてお話しします。
噛み合わせとは、歯と歯を噛み合わせた時の状態を意味するものです。
このため、噛み合わせが悪ければその原因として歯並びの悪さを想像するでしょうし、歯並びの悪さを改善するには矯正治療が必要になってきます。
と言うことは、噛み合わせを改善するには矯正治療が必須なのでしょうか。
噛み合わせの悪さがもたらす問題
そもそも、噛み合わせの悪さはそこまで改善すべき問題なのでしょうか。
確かに、噛み合わせの悪さは細菌の感染などで起こるものではなく、すなわち病気ではありません。
しかし、放置することで次の症状をもたらす可能性があり、そのため無視できない問題であることは事実です。
頭痛や肩こり
噛む動作を行う際には側頭筋と広頸筋を使用しますが、
側頭筋は顎の関節から頭の横、広頸筋は首から肩につながっています。
このため、噛み合わせの悪さによってとこれらの筋肉が影響を受けると、頭痛や肩こりを引き起こすのです。
虫歯
噛み合わせが悪いと、噛んだ時に歯と歯が適度にぶつからなくなり、
そのためプラークの自然な剥がれが起こりづらくなります。
要するに歯に長期間プラークが停滞してしまい、その分だけ虫歯にもなりやすいのです。
歯周病
噛み合わせが悪いと口呼吸になりやすく、口呼吸になることで口の中が乾燥します。
唾液が蒸発して酸欠状態になった口の中は歯周病の原因菌が好む環境であり、
そのため歯周病の原因菌が活発に働くようになり、歯周病になりやすくなるのです。
顎関節症
噛み合わせが悪いと、常に顎関節に負担を掛けた状態になるため、顎関節症になりやすくなりますし、
顎関節症が発症した時に重症化しやすい傾向もあります。
また、噛み合わせが正常な人が顎関節症になると、それがきっかけで噛み合わせが悪くなることもあります
噛み合わせの治療方法
噛み合わせの治療方法ですが、これは噛み合わせが悪くなった原因によって異なります。
矯正治療で噛み合わせを改善するのはあくまでその原因が歯並びの悪さにあった場合で、
全く別のことが原因で噛み合わせが悪くなることもあり、治療方法として次のことが挙げられます。
矯正
歯並びの悪さが原因で噛み合わせが悪くなった場合の治療方法です。
歯並びが悪く凸凹した状態では当然均等に噛むことはできず、噛み合わせが悪くなるでしょう。
そこで矯正治療によって歯並びを改善すれば、同時に噛み合わせも改善されます。
人工物の調整
人工物とは、詰め物、被せ物、入れ歯、ブリッジ、インプラントなどが該当します。
これらの人工物の高さが合わなければ、それだけで噛み合わせは悪くなるでしょう。
そこで人工物の高さを調整して、噛み合わせを正常に戻します。
癖
日常の癖の中には、噛み合わせを悪くさせてしまうものがあります。
例えば、舌癖は舌で歯を押すことで歯が動いて噛み合わせが悪くなります。
この場合は癖の改善、歯ぎしりなど無意識の癖は専用のマウスピースの着用などで対処します
噛み合わせの自己診断
噛み合わせは歯科医院で検査できますが、次のような簡単な方法で自己診断も可能です。
左右の歯の噛み合わせで診断
上下の前歯の中心に注目してください。
ここが一致していない場合は上下の歯の噛み合わせが悪く、
上下の顎の骨が左右のどちらかにズレてしまっている可能性もあります。
前後のバランスで診断
前歯と奥歯のそれぞれの噛み合わせに注目してください。
正常なのは上の歯が下の歯より2ミリ程度外側に並ぶ状態で、
出っ歯や受け口の状態は明らかに噛み合わせが悪いでしょう。
上下の前歯の噛み合わせの深さで診断
前歯の噛み合わせの深さに注目してください。
正常なのはそれが約2ミリ程度の状態で、これより浅いと食べ物を噛み切れず、
またこれより逆に深すぎる場合も噛み合わせが悪く、出っ歯になりやすいでしょう。
横顔を見た時の口元に注目
「自然な状態にした時に口が閉じられるか?」、「鼻呼吸ができているか?」の2点に注目してください。
まず口を閉じられないのは噛み合わせが悪い可能性が高く、口元が出ている状態も同じことが言えます。
そして、噛み合わせが悪くて口が閉じられない状態だと、口呼吸になってしまうのです。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、噛み合わせの改善方法についてまとめます。
1. 噛み合わせの悪さがもたらす問題 :頭痛や肩こりが起こる、虫歯、歯周病になりやすいなど
2. 噛み合わせの治療方法 :噛み合わせが悪くなっている原因によって異なり、矯正はあくまで一例
3. 噛み合わせの自己診断 :左右の歯の噛み合わせの状態などから、簡単な自己診断ができる
これら3つのことから、噛み合わせの改善方法について分かります。
噛み合わせの悪さを治療方法は、噛み合わせが悪くなった原因によって異なります。
確かに矯正治療で改善する場合もありますが、それは歯並びの悪さが原因の場合であり、
正確な治療方法を知るには歯科医院で噛み合わせが悪くなっている原因を知ることです。