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セラミックはなぜ銀歯に比べて虫歯が再発しにくいのでしょうか?

2019年08月01日

西荻窪の善福寺歯科クリニックです
今回は「セラミックの二次虫歯の予防効果」についてお話しします。
セラミックのメリットの一つに「二次虫歯を予防しやすい」というのがあります。

確かに銀歯だと二次虫歯が起こりやすく、実際に二次虫歯の繰り返しに悩まされている人も多いでしょう。
その点、二次虫歯を予防しやすいセラミックのメリットは大いに惹かれますが、
そもそもなぜセラミックにすると二次虫歯を予防しやすくなるのでしょうか。

二次虫歯とは

二次虫歯とは虫歯の再発で、つまり一度虫歯治療した歯が再度虫歯になることを意味します。
本来、虫歯治療で削った歯は詰め物で処置して細菌が入り込むのを防いでいますが、
この詰め物に隙間が生じてしまうとそこから細菌が入り込み、二次虫歯が起こってしまうのです。

つまり、二次虫歯を予防するには口の中を清潔にすることはもちろん、
それだけでなく詰め物に隙間が生じるなどの状況を起こさないようにしなければなりません。
しかし銀歯の場合はそれが難しく、そのため銀歯を使用する人の多くが二次虫歯に悩まされています。

セラミックが二次虫歯を予防しやすい理由

さて、セラミックには二次虫歯を予防しやすいメリットがありますが、
ではなぜセラミックだと二次虫歯を予防しやすいのか?…その理由として次のことが挙げられます。

プラークが付着しにくい

虫歯の原因菌はプラークに含まれており、そしてプラークは歯に付着します。
ところがセラミックは材質的に表面がツルツルしていますから、そのためプラークが付着しにくいのです。
プラークが付着しにくいことで清潔な状態を維持しやすく、二次虫歯を予防しやすくなっています。

接着が剥がれにくい

銀歯はそもそも歯と接着させられないため、専用の接着剤を使って接着させています。
そのため劣化による接着の剥がれが起こりやすく、長く使用しているとそれによって隙間が生じてしまいます。
一方、セラミックは歯との接着の相性が良く、そのため接着が剥がれにくいのです。

サイズの誤差が生じにくい

詰め物は歯を削った箇所にピッタリと収めなければならず、
ここで誤差が生じるほど隙間も生じやすくなります。
その点、セラミックは誤差が生じにくい製作過程になっており、そのため隙間が生じにくいのです。

二次虫歯が怖い理由

虫歯が怖い病気なのは言うまでもないですが、二次虫歯はより深刻で、絶対に予防しなければなりません。
では、なぜ二次虫歯はそこまで怖い病気なのでしょうか?…その理由を次にまとめます。

発見しづらい

二次虫歯は目で見て発見するのが難しく、なぜなら見た目上は詰め物で処置されているからです。
このため歯の変色などから虫歯を発見できず、特に神経を除去している場合は痛みすら感じません。
そうなると二次虫歯はどんどん進行していき、知らない間に重症化してしまうでしょう。

繰り返すことで歯を失う

虫歯は放置すれば最終的に歯を失ってしまいますが、
二次虫歯は例え治療してもそれを繰り返すことで確実に歯を失います。
二次虫歯で歯が溶かされて治療で歯を削る…これを繰り返せば歯が徐々に失われていくからです。

お金と時間の問題

二次虫歯が起こればそれを治療するためにお金がかかり、また通院するための時間も必要です。
1本の歯に対して何度も治療にお金や時間をかけることは、考えてみると勿体ないですよね。
つまり、二次虫歯はお金と時間においても問題をもたらしてしまうのです。

セラミックのその他のメリット

二次虫歯を予防するためにセラミックは効果的ですが、ただセラミックは費用が高いという欠点があります。
このため、二次虫歯の予防だけを目的にセラミックにするのは抵抗がある人もいるでしょう。
そこで、二次虫歯の予防以外のセラミックのメリットを挙げてみます。

審美性が高い

要するに見た目の美しさで、これをセラミックの最大のメリットと考える人もいるでしょう。
銀歯と比較してセラミックは美しく、銀歯どころか天然の歯と比較しても見劣りしない美しさを誇ります。
白さの加減も調節できるため、自分の天然の歯の色に合わせた自然な白さを再現可能です。

長持ちしやすい

これについては毎日のケアが前提で、いくらセラミックでもケアを怠れば長持ちしないでしょう。
一方で、ケアを欠かさなければセラミックは長持ちしやすく、
これは保険診療の銀歯と自由診療のセラミックの素材の差によるものです。

金属アレルギーの心配がない

セラミックは陶器であり、つまり茶碗や湯呑みと同じ素材です。
このため、銀歯と違って金属アレルギーの人でも安心して使用できるのがセラミックの強みです。
ただしメタルボンドは例外で、このタイプのセラミックは内部に金属を使用しています。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、セラミックの二次虫歯の予防効果についてまとめます。

1. 二次虫歯とは :一度虫歯治療した歯に虫歯が再発することで、銀歯に多い問題
2. セラミックが二次虫歯を予防しやすい理由 :プラークが付着しにくい、接着が剥がれにくいなど
3. 二次虫歯が怖い理由 :発見しづらい、繰り返すことで歯を失う、お金と時間の問題
4. セラミックのその他のメリット :審美性が高い、長持ちしやすい、金属アレルギーの心配がない

これら4つのことから、セラミックの二次虫歯の予防効果について分かります。
単に費用だけで比較すれば、セラミックよりも銀歯を選択する人がほとんどだと思いますが、
セラミックにはその費用に見合った価値があることも知っておきましょう。
見た目の美しさは確かにセラミックの大きなメリットですが、
それに加えて歯の健康を守って二次虫歯を予防しやすいという大きなメリットもあるのです。