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噛み合わせを整えると治療後も良い状態を保てる?
2018年10月15日
「桃井第四小前」で下車後、徒歩1分にある西荻窪の善福寺歯科クリニックです。今回は「噛み合わせを整えると治療後も良い状態を保てる?」についてご説明します。
噛み合わせが悪いと予後も悪くなることも
噛み合わせや咬合力のコントロールを行いながら治療を進めないと、歯の一部分に負荷がかかりすぎて予後が悪くなることもあります。神経治療を行った歯だと噛み合わせの悪さが原因で、負荷がかかりすぎて歯の根が破折することもあります。
堂々巡りまた、痛みや違和感が出ていると自然とその部分で噛むことを避け、反対側でよく噛むようになるため、「右の歯の治療が終わったと思ったら今度は左の歯が悪くなる」という堂々巡りの状態に陥ることもあります。
歯は1本でも欠けると噛み合わせがずれる
たまに歯が抜けた状態をそのまま放置してしまう方もいらっしゃいますが、そのまま放置するとより噛み合わせは悪化してしまいます。
成人だと上下28本の歯(親知らずを除く)が噛み合うことで口腔内のバランスを取り合っています。しかし、歯が1本でも欠損したままの状態にすると、かみ合わなくなった対合の歯が伸びてきたり、隣の歯が倒れこんでくることで噛み合わせがずれてきてしまいます。
1本でも歯を失うことは、噛み合わせのバランスを崩すだけでなく、他の歯を失うリスクもあげることになります。失った場所には必ずブリッジや入れ歯を入れて補うようにしましょう。一度噛み合わせが大きくずれてしまうと、治療するのにも時間も費用も大きくかかってしまいます。決して放置することがないようにしましょう。
「噛み合わせの良さ」=「歯並びの良さ」ではない
噛み合わせの良さは、見た目の歯並びの良さと同じものではありません。一見歯並びに問題のない方でも、顎関節症の症状が出ているかたもいます。
また歯列矯正で綺麗な歯並びになったのに、矯正前よりも噛めなくなった、顔のゆがみが以前よりもでるようになったと感じる方もいらっしゃいます。歯並びだけを整えるのではなく、正しい顎の位置に整えることで、本来の咀嚼機能を行えるようにしなくてはいけません。
噛み合わせの治療は見た目を整えるのではなく、正しい顎の位置で、しっかり噛める状態に戻す治療だと言えます。
噛み合わせは日々変化していく
噛み合わせは歯科治療だけでなく、日常の口呼吸、頬づえや舌癖などでも少しつづ変化していきます。子供の頃問題なくても大人になってから噛み合わせが悪くなることもよくあります。
顎関節症は多因子の要因が重なった時に症状が出ます。それまで問題なく過ごしていても、ストレスや病など要因が多数集まることで症状を起こすようになります。
噛み合わせは自分自身で良いか悪いか判断するのは難しいです。どの部分に症状がでる要因があるのか総合的にしっかり診て治療する必要があります。定期検診の時に噛み合わせに問題はないか、変化していないか等を管理してもらうことで治療後の予後も良い状態を保つことができます。
全体のバランスを見ることが重要!
歯科治療は歯1本単位で治療するわけではありません。虫歯になった部位以外の歯やその歯を支える歯茎や骨の状態等も加味して治療を行っていきます。
治療は、噛み合わせを整えることも重要です。「歯の治療を行う」=「歯を削る」ということは、これまでの噛み合わせが変化することになります。しっかり全体のバランスをとりながら治療を行わなくては、歯の治療が原因で噛み合わせがずれてしまうこともあります。最悪の場合、歯の治療が引き金となって顎関節症などの症状を発症してしまうこともあります。
特に奥歯の治療を行った場合や大きな被せ物を入れた時は、噛み合わせに影響が大きくでるのでしっかり噛み合わせも診れる歯科医院で治療する必要があります。
噛み合わせが診れる歯科医院での治療がお勧め
お口の中の噛み合わせの調整は、数μ単位でおこなわれます。髪の毛程のずれでも、大きな違和感として感じてしまうのです。そのため、歯科治療を受ける際には、しっかり噛み合わせを診れる歯科医院で治療を受けるのが良いでしょう。
また、歯科治療はかかりつけ医を決めて一口腔単位で治療を受けるのが良いです。治療する歯科医院が毎回変わってしまうと一貫した噛み合わせの治療を受けることができません。
信頼できる歯科医院を見つけて治療だけでなく、定期検診も含めて通院するようにしましょう。そうすることで、治療後も良い状態を保つことができます。
噛み合わせがよければ、治療も長持ちする
セラミック治療などのよい治療を行っても、噛み合わせが悪ければ長持ちするよい治療とは言えません。10年、20年後もしっかり使える歯であるために、しっかり噛み合わせも診てもらうようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?最後に「噛み合わせを整えると治療後も良い状態を保てる?」についてまとめます。
・噛み合わせを整えることで予後も良い状態を保つことができる
・噛み合わせが悪いと負荷が一部にかかってしまい歯が破折する可能性もある
・噛み合わせは歯並びの良さではない
・噛み合わせもしっかり診れる歯科医院をかかりつけ医にするのがお勧め
・噛み合わせは多因子要因で変化するので、定期的に異常はないか診てもらうことが重要