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セラミック治療にはどのような種類があるの?
2018年02月03日
「桃井第四小前」で下車後、徒歩1分にある西荻窪の善福寺歯科クリニックです。今回は「セラミック治療の種類」についてご説明します。
「セラミック治療」と一言に言っても、様々な種類があります。それぞれのセラミック治療のメリット、デメリットを知ってどの種類を選択するかの判断材料にしてください。
オールセラミック
全てをセラミック(陶器)で作られたものになります。
・オールセラミックのメリット
全てセラミックで作成しているため、透明度が高く、天然歯と見分けがつかないくらい自然な仕上がりになります。
金属を一切使用しないため、生体親和性に優れ、「金属アレルギー」「メタルタトゥー」「ガルバニー電流」等の弊害が出ることがありません。
また、接着性が良く、汚れが付着しにくいため、「二次虫歯」を作りにくくなります。
・オールセラミックのデメリット
オールセラミックは陶器のため、強い負荷がかかると割れてしまうことがあります。割れたり、かけてしまうとセラミックを全て取り外し、一から型取り〜接着をしなくてはいけません。
もともと噛む力が強い方やご自身の歯が咬耗(歯同士の摩擦で歯の一部が消耗すること)している方には、オールセラミックが向かないこともあります。
メタルボンド
メタルボンドとは、内側に金属を焼き付けて作られたものになります。外から見える表面がセラミックでできているため、審美的に優れた被せ物に仕上がります。
・メタルボンドのメリット
内側が金属でできているため、強度が強く割れてしまう危険性がありません。負荷のかかりやすい奥歯や噛む力の強い方にオススメのセラミック治療になります。
・メタルボンドのデメリット
メタルボンドは金属が使用されており、歯の裏側から見ると金属部分が少しだけ見えるように作られています。保険の銀歯ほどではありませんが、歯や歯茎が黒く変色を起こしてしまうことがあります。この変色は「メタルタトゥー」と呼ばれ、レーザー等で取り除かなくては元の色に戻ることがありません。
また、「金属アレルギー」を発症することもあるので注意が必要になります。
裏側が金属でできている分、オールセラミックと比較して透明度も低くなってしまい、少し灰色味のある白になります。
もちろん、歯科技工士がまわりの天然歯に合わせて色調を作成してくれる分、保険の硬質レジン前装冠と比較すると美しい仕上がりになります。
ハイブリッドセラミック
セラミックの粒子とコンポジットレジンの2つの材料を混ぜて作られたものになります。
・ハイブリッドセラミックのメリット
2つの材料を混ぜて作られているため、程よい強度があり、オールセラミックよりも欠ける心配が少なくなります。
オールセラミックほどではありませんが、透明性も高く色調も周りの歯に合わせて作成できるので、自然な仕上がりになります。
金属を含まないため、「金属アレルギー」「メタルタトゥー」「ガルバニー電流」等の心配もありません。
また、他のセラミック治療よりも費用を抑えることができます。
・ハイブリッドセラミックのデメリット
長期間使用を続けると色が変色してくることがあります。噛み合わせや治療部位によっては適応できないこともあります。
セラミック治療は虫歯の治療だけではない!
保険内の被せ物は、虫歯治療にのみ適応しますが、保険外であるセラミック治療は虫歯ではない歯に対しても治療として使用することができます。
・短期間での歯列矯正にも使用できる
通常の矯正治療であれば、矯正器具で歯を移動させる期間に1年半〜2年、リテーナーを使用して歯を固定する期間に1年程度、計3年程度は治療期間が必要になります。
ですが、セラミックを使用すれば「歯1本が傾いているのが気になる」「前歯が出ているのが気になる」等歯並びの一部を矯正したいという方は1〜2週間の短期間で歯並びを整えることができます。
ワイヤーなどの矯正装置を歯につけることもなく、被せ物ができるまでの期間も仮歯で綺麗に整えることができます。ご自身の理想の歯の形状、色をつくることができるので、就活や結婚式といった短期的な日程が決まっている方に適した治療法になります。
ファイバーコアを使うので、歯が折れる心配も少なくなる
神経を抜く治療を行った場合、コア(土台)を歯の内部に入れる処置が必要となります。
保険外治療であるセラミック治療は、コア治療も保険適応外になるため、ファイバーコアを使用することになります。その分費用も15000円程かかってしまいますが、金属でできたメタルコアと比較すると、素材がグラスファイバーでできているファイバーコアは適度な柔軟性があり、歯に力がかかった時に歯が折れてしまう危険性が少なくなります。歯が折れてしまうと、抜歯になってしまうので、歯の未来を考えるとファイバーコアを使用することは良い選択になります。
また、半透明の材質のため、被せ物をつけた時に色が透ける心配もありません。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、「セラミック治療の種類」についてまとめます。
・セラミック材質の種類
<オールセラミック>
・透明性が高く、自然な仕上がりになる。
・金属イオンによる弊害がない
・二次虫歯を作りにくい
・欠けたり割れたりする
<メタルボンド>
・内側が金属のため、強度が高い
・透明性が低い
・金属イオンの弊害がある
<ハイブリッドセラミック>
・金属イオンの弊害がない
・オールセラミックよりも欠ける心配が少ない
・長期間使用すると色が変色する
・セラミック治療は歯の一部矯正にも使用できる
⚫︎・ァイバーコアを使用するため、歯が折れる危険性が少なくなる