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噛み合わせが原因で歯周病になる?

2019年01月08日

「桃井第四小前」で下車後、徒歩1分にある西荻窪の善福寺歯科クリニックです。今回は「噛み合わせが原因で歯周病になる?」についてご説明します。

歯周病は清掃不良が原因だと思われていますが、噛み合わせによっても歯周病が悪化することがあります。今回は噛み合わせと歯周病の関係性についてご説明します。

歯周病は「細菌由来」だけではない

歯周病の原因となるものは「歯周病原因菌による細菌由来」と、悪習癖などの一定の負荷や歯列不正が原因で起こる「噛み合わせ由来」のものがあります。ブラッシングをしっかり行い、定期的に通院をしていてもなかなか歯周病が改善しない方やお口の中の一部分のみ歯周病が改善しない方は、「噛み合わせが原因」で歯周病が進行している可能性があります。

まずは歯周病の原因を特定する必要がある

歯周病菌が原因なのか、噛み合わせが原因なのかを特定するためにも、まずは精密な検査が必要です。
普段のブラッシングの仕方、磨き残しの有無、唾液の質や量、歯周病の原因菌の数、歯周組織検査など、様々な要因から原因を特定していきます。
原因が特定したら、まずはお口の中のクリーニングとともに噛み合わせの調整を行います。

歯ぎしり噛みしめの有無も歯周病に関係する

夜間寝ている時に行う歯ぎしりやくいしばりも歯周病に関係します。無意識に起こるためご本人は自覚症状がないことが多く、ご家族や友人から指摘されて初めて歯ぎしりくいしばりに気づくこともあります。

お口の中を精密検査して、歯ぎしりやくいしばりの症状が口内に出ている方には、マウスピースを使用した治療を行います。夜間マウスピースを使用し、削れてくるマウスピースを確認することで、ご自身が「歯ぎしり」「くいしばり」をしているのだと自覚してもらうことができます。
また、自分の歯を削れるのを予防することにもつながるので、歯ぎしりやくいしばりの疑いのある方には、マウスピースを使用した治療はおすすめです。

1本の歯を欠損すると加速して歯周病が進行する

お口の中に違和感や痛みがあると、その部分を避けて、人は自然とその反対側で物を噛むようになります。バランスの悪い咀嚼を続けていると、それが原因となって噛み合わせが悪くなってしまいます。

また、歯周病は歯を失う原因の第1位です。歯周病が進行すると歯が動揺を起こし、歯が抜け落ちてしまいます。歯が抜けてしまうと両側の歯が傾き、両サイドの歯も清掃不良や噛み合わせの不良から、より歯周病が進行してしまいます。歯を1本でも失ってしまうと噛み合わせが崩れてしまうため、歯周病の進行が加速してしまうのです。

「歯がしみる」「痛みがある」などお口の中に小さな違和感を感じている場合は、早めに受診して治療を受けることをお勧めします。小さな症状に過ぎなかったものも、時間が経つと噛み合わせの不調から歯周病、ゆくゆくは抜歯になる可能性もあります。噛み合わせは日頃の小さな習慣から変化します。大きな治療を必要とする前に、何かしらの不調を感じたらまずは当院にご相談下さい。

噛み合わせを整えることで歯周病が改善することも

一部分に負荷がかかっている噛み合わせだと、その部分の歯周ポケットが深くなり、ポケット内に細菌やプラークが蓄積していくことで、より歯周病が進行します。

噛み合わせを整えたり、矯正で歯列不正を治療することで、歯周病の進行を抑制することが可能です。矯正治療で噛み合わせを整えることで、深かった歯周プケットが大幅に改善することもあります。

歯周病は歯を支える骨を失う病気です。一旦歯周病に罹患すると、完治することはありません。歯周外科処置などの方法で歯を支える骨を再生させる方法もありますが、まずは噛み合わせを整えなければ、どのような治療を行っても歯周病を改善させることは難しくなります。

歯周病治療は噛み合わせ治療も同時に行う必要あり

歯周病治療において、ご自身で行う予防セルフケアが最も大切です。またそれでけでなく、定期的なプロフェッショナルケアで、歯科衛生士が綺麗にお口の中を清掃することも大切です。歯を磨く習慣はあっても、完全に歯を綺麗にすることはとても難しいことです。定期的なクリーニングでお口の中を綺麗にすることでより良い状態を維持できるように促します。それと同時に、噛み合わせの状態を確認し、歯周病治療を並行して行うことで、歯周病治療の効果をより発揮しやすくなります。

噛み合わせは、日頃の頬つえや寝方などの習慣でも少しづつ変化します。ストレスがたまった、体調を悪くしたなどの要因から一気に噛み合わせが悪くなり、顎関節症を併発することもあります。
歯周病治療とともに、定期的な検診でお口の中に変化はないか、噛み合わせに異常はないかをしっかり確認していく必要があります。

まとめ

いかがでしたか?最後に「噛み合わせが原因で歯周病になる?」についてまとめます。
・歯周病治療を継続的に行っているのに、一向に改善しない方の中には神泡sが原因の方もいる
・噛み合わせと歯周病は、相関関係にある
・定期的なプロフェッショナルケアとともに、噛み合わせの状態も確認していく必要がある