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ジルコニアクラウンの寿命はどれくらい?長持ちさせるコツや交換のタイミングを解説

2025年08月20日

歯の被せ物として近年注目を集めている「ジルコニアクラウン」。
審美性が高く、強度にも優れているため、多くの患者さんが選ばれるようになっています。
では、実際にジルコニアクラウンの寿命はどのくらいなのでしょうか?
この記事では、寿命の目安や長持ちさせるためのポイント、他の素材との比較、再治療のタイミングまで詳しく解説します。

ジルコニアクラウンとは?

ジルコニアクラウンとは、「酸化ジルコニウム」というセラミックの一種を使用した人工歯で歯を全部覆う被せ物です。
金属のような強度と、天然歯に近い自然な白さを併せ持つため、審美性と機能性を両立したクラウンとして人気を集めています。

ジルコニアの特徴とメリット

・高い耐久性:強い咬合力にも耐えられ、割れにくい

・審美性が高い:自然な白さがある

・金属アレルギーの心配がない

・歯ぐきとの相性が良い:黒ずみが起こりにくい

こうした理由から、前歯や奥歯を問わず幅広い症例に適用されています。

ジルコニアクラウンが向いている人とは?

どんな方にジルコニアクラウンが適しているのか、気になる方も多いのではないでしょうか。以下のようなニーズがある方には、ジルコニアはおすすめです。

・人前で話す・笑う機会が多い方:自然な見た目が求められる仕事や環境にある方には、審美性の高いジルコニアが適しています。

・金属アレルギーがある方:金属を一切使用しないため、安心して使用できます。

・奥歯に強度が求められる方:咬む力の強い方や、以前に被せ物が壊れた経験がある方にも適しています。

・長期間安定して使いたい方:初期費用はやや高めですが、長持ちしやすいため、コストパフォーマンスも高い素材といえます。

一方で、重度の歯ぎしりがある方や、天然歯とのスペースが極端に狭い症例では、別の素材が推奨される場合もあります。

将来的に知っておきたいポイント

ジルコニアクラウンは非常に高性能ですが、一生メンテナンス不要というわけではありません。
天然歯との境目や歯ぐきの変化、加齢による咬み合わせの変化など、時間とともに状態が変化することもあります。
そのため、将来的に再調整や再治療が必要になる可能性も考慮しておくことが大切です。
また、ジルコニアは非常に硬い素材のため、対合歯(かみ合う歯)を傷つけるリスクもゼロではありません。
定期検診でのチェックと、歯科医師との信頼関係を築いておくことが、長期的な成功の鍵となります。

ジルコニアクラウンの寿命は何年くらい?

結論から言うと、ジルコニアクラウンの寿命は10〜15年程度が一般的です。
ただし、適切なケアを行うことで、20年以上長持ちしているケースもあります。

素材ごとの比較

素材 寿命の目安 特徴
ジルコニア 10〜15年 高強度・審美性・割れにくい
オールセラミック 7〜10年 見た目は美しいがやや割れやすい
金属冠(メタル) 10〜15年 強度はあるが見た目は劣る

寿命に影響する要因とは?

ジルコニア自体は非常に丈夫な素材ですが、以下のような要因で寿命に影響が出ます。

① 咬み合わせのバランス

強い力が1本の歯に集中すると、ジルコニアといえども破損のリスクがあります。
噛み合わせの調整は非常に重要です。

② 歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしりはジルコニアクラウンの破折リスクを高めます。
特に就寝中は無意識に力がかかるため、ナイトガード(マウスピース)の装着が推奨されます。

③ 日々のメンテナンス

ジルコニアそのものは虫歯になりませんが、土台となる歯が虫歯になるとクラウンの寿命も縮まります。
定期的な歯科検診やプロによるクリーニングが必要です。

ジルコニアクラウンを長持ちさせるコツ

長く快適に使うためには、以下のような習慣を取り入れることが大切です。

● 正しい歯磨き
毎日の丁寧なブラッシングが基本です。クラウンと歯茎の境目にプラークがたまりやすいので、フロスや歯間ブラシも活用しましょう。

● 定期検診の継続
3〜6ヶ月に1度の定期検診で、被せ物の状態や歯の健康をチェックします。
初期のトラブルは早期発見・対応が可能です。

● ナイトガードの使用
就寝中の歯ぎしりからクラウンを守るため、必要に応じてナイトガードを作成します。

寿命が来たらどうなる?交換や再治療の流れ

ジルコニアクラウンも寿命が来ると、再治療が必要です。以下のようなサインがある場合は、歯科医に相談しましょう。

再治療のサイン

・被せ物がぐらつく・外れる

・歯ぐきに腫れや痛みがある

・噛み合わせに違和感が出てきた

治療では、古いクラウンを除去し、必要に応じて土台の再処置を行い、新たにクラウンを作製・装着します。
再治療の際もジルコニアを選ぶことは可能ですが、状況によっては他の素材を提案される場合もあります。

よくある質問を紹介!

Q1. ジルコニアクラウンは変色する?
A. ジルコニアは非常に変色しにくく、長期間自然な白さを保ちます。

Q2. ジルコニアクラウンは割れたり欠けたりする?
A. 非常に硬く割れにくい素材ですが、強い衝撃や歯ぎしりなどにより、まれに破損することがあります。

Q3. 保険は使える?
A. ジルコニアクラウンは基本的に保険適用外(自費診療)となります。
費用の目安は医院によって異なりますが、1本あたり8〜15万円程度が一般的です。

まとめ

ジルコニアクラウンは、耐久性と審美性に優れた被せ物として非常に人気があります。
寿命は10〜15年が目安ですが、日々のケアと定期検診を行うことでさらに長く使用することも可能です。
クラウンの寿命やトラブルが気になる方は、お早めに歯科医院にご相談ください。