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ブリッジ治療のメリット・デメリット

2022年09月02日

西荻窪の善福寺歯科クリニックです。
今回は「ブリッジ治療」についてお話しします。
何らかの理由により歯が抜けてしまった場合に、残っている歯を土台にし、抜けた歯の部分を被せもので補うのがブリッジ治療です。
ブリッジ治療とは、どのような手順で、どのような方法で治療を行うのかを解説します。

ブリッジ治療とは

ブリッジとは、抜けてしまった歯の両隣の歯を削って土台を作り、抜けた歯があった部位に橋のような形でつながった状態の被せものを装着する治療方法です。橋のような形式で補うことから「ブリッジ」と言われています。

ブリッジ治療はどんな時に必要なのか

重度の虫歯や歯周病、事故など何らかの理由により歯を抜かなければいけない場合があります。歯が抜けた状態のまま放置しておくと、歯のバランスが悪くなり身体に不調を来すなど、いろいろな弊害が引き起こされます。
たとえば

  • 抜けた歯の隣の歯が歯がない場所に倒れてくる
  • 下の歯が抜けて、噛み合う部分の上の歯が必要以上に伸び噛み合わせのバランスが崩れてしまう

このような症状が起こる可能性があります。

また、抜けた部位によってはうまく咀嚼できず食事が難しくなったり、滑舌や発音に影響がでることもあります。歯が抜けたことで発生するさまざまな弊害を避けるためにも、抜けた部位を補う必要があります。

ブリッジ治療の手順

  1. 歯の欠損部位にある両隣の歯を削ります。
  2. 型をとり、噛み合わせなどを記録します。
  3. ブリッジが完成するまで仮歯をいれます。
  4. ブリッジを設計します。
  5. ブリッジを製造します。
  6. ブリッジを接着し、治療は終了となります。

ブリッジ治療のメリットとは

歯茎を切るなどの外科処置の必要がありません。

インプラントのように骨に歯の土台を埋め込む手術などが不要なので、抜歯や歯茎を切開するなど、外科的な処置に抵抗がある人にとっては負担の少ない治療の一つです。
また、外科手術を伴わない治療なので、通常手術が受けにくい、高血圧や糖尿病など持病のある人でも治療を受けることができます。

さらに、比較的自分の歯と近い感覚で飲食ができます。
自分の歯が土台となって左右の歯に固定されているので、固いものや柔らかいものなど、食べ物本来の食感を感じることができます。

治療時間が短く済みます。

ブリッジ治療では、切開を伴う大掛かりな手術などが必要ありません。したがって、通院は早い方で2回程度で終わります。1回目に歯を削るなどの処置を行い、ブリッジをするための型を取ります。2回目では実際に歯にブリッジをつけて施術は終了となることがほとんどです。

保険適用で費用を抑えられます。

金属やレジンのブリッジであれば、保険適用が可能です。保険適用での治療なら負担を抑えることができます。ただし、レジンは経年による変色や強度の問題があり使用には注意が必要です。使用する素材や治療する歯の状態などよって自由診療となることもあるので、事前によく相談してみましょう。

着脱する必要がありません。

ブリッジは接着剤で歯に直接固定します。入れ歯のように取り外すことはありません。また、特別なお手入れは必要ありませんが、歯磨きを丁寧にするなど、十分にケアをしましょう。

ブリッジ治療のデメリットとは

ブリッジ治療は、両隣の歯を支えにしてブリッジを固定します。両隣の歯がしっかりとした健康な歯でないと頑丈な固定が難しくなります。そのため、ブリッジ治療する部位の両隣の歯は、健康な歯である必要があります。
また、固定する器具を装着するためには、抜けた歯の両隣にある健康な歯を削る必要があります。健康な歯をなるべく削らないブリッジ治療もありますが、すべての人に適応できるわけではないので、なるべく削らずにブリッジ治療ができるのか、検査の上で判断します。

ブリッジ治療の種類について

接着性ブリッジ

削る歯の量を最小限に抑え、セラミック製のブリッジを接着してつける方法です。前歯など噛む力が弱い部位に向いています。健康な歯をできるだけ削りたくないという方におすすめの治療方法です。

ロングブリッジ

2本以上の歯を土台にして、4本以上の歯が連なったブリッジを作る方法です。
ブリッジの長さが長くなる分、支えとなる両隣の歯と土台となる歯へ大きな負担となります。土台となる歯と両隣の歯、それぞれの歯とのバランスを考慮する必要があります。

セラミックブリッジ

セラミック製のブリッジのことです。セラミックなので、自然な白さがあり、変色などの心配もありません。また、金属を使用しないので、金属アレルギーの方も安心して装着できます。保険外治療にはなりますが、審美性の高い白い歯をご希望するなら、セラミックブリッジがおすすめです。

保険診療のブリッジ

保険診療のブリッジは、金属のワイヤーにレジンを詰めた白い枠組みを使用します。機能に問題はありませんが、金属を使用しているため、金属成分が歯茎の黒ずみを引き起こすメタルタトゥーを起こしたり、経年によりレジンが変色することも多く、前歯などの目立つ部位に治療した場合には定期健診などを欠かさないことが大切です。

まとめ

いかがでしたか?
最後にブリッジ治療についてまとめます。

審美性を求めるセラミック、保険診療での治療が可能なレジンなどブリッジ治療なら部位や希望に沿って使い分けができます。歯が抜けてしまったら治療の選択肢として、ブリッジを考えてみてはどうでしょうか?

歯が抜けたままで放っていると噛み合わせがうまくできず、食べ方や話し方などに弊害がでるだけでなく体の不調を招くこともあります。そうなってしまう前に、ブリッジ治療で抜けてしまった歯の役割を取り戻しましょう。