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ブリッジがグラグラ揺れて外れたときは? [2023年06月16日]

歯を失ったときの治療法として人気の高いブリッジですが、何かしらの原因で外れてしまう場合があります。

ブリッジは、保険診療内でも比較的高額な治療費や長い期間をかけて治療しますので、「外れたらまた付けられるの?」「外れたらどうしたらいいの?」と心配されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、ブリッジがグラグラ揺れて外れたときのことについてお話ししていきます。
特に現在ブリッジを付けている方は、ぜひ参考にしてください。

ブリッジとは?

ブリッジとはどんな治療か簡単におさらいしましょう。
ブリッジとは、けがやむし歯などで歯を失ったときにおこなう治療法のひとつです。

失った歯の両隣の歯を削り、それを土台として、橋渡しのようにしてダミーとなる人工の歯を取り付けます。
土台に取り付けるため、噛んだときや会話をするときにも違和感がありません。

ブリッジがグラグラ揺れる原因

部分入れ歯とは違って付け外しをしない治療法のため、しっかりと装着されていますが、何かしらの原因でグラグラ揺れてしまうときがあります。

主に三つの原因があげられます。

むし歯や歯周病

土台となっている歯がむし歯や歯周病になるとブリッジがグラつくことがあります。

ブリッジは歯がなくなった箇所と土台となる歯がつながっているため、ダミーの歯と接している部分が磨きにくく、汚れがたまりやすくなります。
そのため、土台となっている歯はむし歯になるリスクが高くなってしまいます。

また、歯周病は歯を支えている歯ぐきや骨が炎症をおこしますので、歯周病が進行してくると土台の歯を支えきれなくなりグラつく原因になります。

噛み癖などによる負担

見た目には歯がある状態ですが、人工の歯の部分は歯がない状態ですので、支えている両隣の歯に通常の1.5倍ほどの負担がかかります。
それに加え、ブリッジが気になったり、ブリッジに慣れようとしたりして必要以上に噛んでしまい、ブリッジした歯に負担がかかってしまいます。

負担がかかることで歯を支えている周りの組織もダメージを受け、グラつく原因となります。

接着剤の劣化

ブリッジは接着剤で固定しますが、長年の経過とともに劣化してきます。
劣化してきたサインとしては、痛みや違和感、隙間がある、ブリッジが浮くなどがあります。

奥歯など、自分では確認しにくい箇所は劣化していても気づきにくいので、定期的に歯科医院で診てもらいましょう。

ブリッジが外れた後の治療法

では、ブリッジが外れてしまった場合はどのような治療法があるのでしょうか。

主な治療法をあげてみます。

ブリッジを付けなおす

土台となっている歯やブリッジに問題がなく、接着剤の劣化などで外れた場合はそのまま付けなおすことが可能です。

新しいブリッジを付ける

外れたブリッジを再び付けるのではなく、新しいブリッジをつくる方法です。
ただし、新しいブリッジを付けるには再度歯を削らなくてはなりません。

歯を削れば、それだけ土台になる歯にかかる負担が大きくなり、歯の寿命が短くなりますので、外れたからといって何度も再治療ができるわけではありません。

インプラント

歯を失ったときの治療法としてインプラントがあります。

歯を失った部分のあごの骨に生体材料(体になじみやすい材料)で作られた歯の根っこの部分を埋め込み、そこにセラミックなどの人工の歯を付ける治療法です。

ブリッジのように他の健康な歯を削ることはありません。
また、天然の歯と同じように噛め、見た目もきれいです。

しかし、外科的な手術が必要なため、身体の状態によっては治療できない場合があります。

部分入れ歯

天然の歯が一本でも残っている場合は部分入れ歯の治療が可能です。

歯を失った部分の入れ歯を、残っている歯に金属のバネを引っかけて固定します。
歯ぐきを切開したり、歯を削ったりということがなく、比較的短期間で治療を終えられます。
取り外しができるので、手入れがしやすいのもよいですね。

しかし、金属を使用しているため、見える部分での使用は抵抗がある方も多いです。

また、ブリッジと比べると口の中の違和感が強く、話しにくい、噛みにくいといったこともあるかもしれません。

ブリッジが外れたときにやってはいけないこと

ブリッジが外れてしまうと、焦って、とりあえず自分でなんとかしようと思ってしまいますが、絶対にやってはいけないことがあります。

それは、瞬間接着剤などでブリッジを付けることです。

応急処置として付けるくらいの感覚で使用してしまうと、歯科医院で処置の際に外せなくなり、ブリッジを削ってとることがあります。

また、噛み合わせがずれて痛みが出てしまったり、隙間に汚れがついたまま接着剤で付けてしまうとむし歯の原因になってしまいます。

前歯など目立つ部分が外れてしまうと、歯科医院に行くまで気になってしまいますが、マスクをするなどで対応し、接着剤の使用はやめましょう。

まとめ

いかがでしたか。
今回はブリッジがグラグラ揺れて外れたときのことについて解説してきました。

外れたらどのような治療法があるのか、外れたときにやってはいけないことが分かっていただけたと思います。

様々なメリットがあるブリッジですが、永久的に使えるわけではありませんので、外れたときはドクターとよく相談のうえ、次の治療法を検討していきましょう。

ブリッジ治療のデメリットは? [2023年05月13日]

なにかしらの理由で歯を失ったとき、治療の方法のひとつにブリッジがあります。
入れ歯は抵抗がある・インプラントは手術が必要、などの理由から、ブリッジ治療を検討することがあるかもしれません。

どんな治療法でもそうですが、必ずメリットとデメリットがあります。
治療法にいくつか選択肢がある場合は、メリット・デメリットの両方をよく知って選ぶのがよいでしょう。

今回はブリッジのデメリットについて解説していきます。
ブリッジ治療をお考えの方は、デメリットもよく把握したうえで検討しましょう。

ブリッジ治療とは?

まずはブリッジ治療についておさらいしましょう。

ブリッジは、むし歯や歯周病、けがなどで歯を失ったときに行う治療の一つです。
欠損歯を補う治療としては、ブリッジ以外にも入れ歯やインプラント治療があります。

ブリッジ治療は、失った歯の両隣の歯を削って土台とし、橋をかけるように失った歯を支えます。

部分入れ歯のように取り外しの必要がなく、また、同じ固定式のインプラント治療のように外科手術の必要がないといった特徴があります。

それでは、ブリッジについてもう少し詳しくみていきましょう。

ブリッジのメリット

比較の意味で先にブリッジのメリットについて解説していきます。

  • 外科手術の必要がない
  • 失った歯を回復させる治療法にインプラントもありますが、骨の中にネジを埋め込むなどの外科的手術が必要になり、その分手術によるリスクも高くなります。
    しかし、ブリッジは外科的手術の必要がないため、手術によるリスクは心配しなくて済みます。

  • 違和感が少ない
  • 土台となる歯に専用の接着剤でしっかりと固定されているため、自分の歯と同じ感覚で違和感がありません。
    違和感がないため、しっかりとかむことができ、発音も気になりません。

  • 見た目がきれい
  • 保険診療の部分入れ歯は、バネの金属の部分が見えてしまうことがあり、治療をおこなう歯の場所によっては目立ってしまいます。

    保険診療のブリッジでしたら奥歯は銀歯になりますが、前歯であれば表側は白くできます。
    また、自費診療にはなりますが、見た目が天然の歯に近い素材を使用できます。
    特に前歯など目につく場所でも、治療したことがわからないくらい自然な歯に見えます。

  • 着けたり外したりの手間がない
  • 部分入れ歯は日常生活で着けたり外したりする必要があります。
    ブリッジは固定されていますので、部分入れ歯のように、歯みがきの際に外して両方みがく手間がありません。

ブリッジのデメリット

上記のようにメリットも多いブリッジですが、デメリットもあります。
治療を受ける際はデメリットもしっかり把握しておくと、治療後の心配をしなくて済みますね。
ここではブリッジのデメリットについて解説していきます。

健康な歯を削る必要がある

ブリッジ治療とは、失った歯の両隣の歯を支えにし、橋をかけるように人工の歯を装着する治療のため、両隣の健康な歯まで削る必要がでてきます。
歯を削ることは、歯の寿命を縮めることになります。

また、削る量も比較的多くなりますので、場合によっては神経をとらなければならないこともあります。
神経をとるとさらに歯の寿命が短くなってしまいます。

しかし、歯を削ることはブリッジの安定感のために必要なことですので、健康な歯を削ることに抵抗のある場合は歯科医師によく相談しましょう。

土台となる歯に負担がかかる

ブリッジは失った歯の両隣が支えとなっているため、土台となる歯に負担がかかります。
食べ物をかんだときに、支えとなっている両隣の歯に対して3本分の負担がかかり、失った歯のかみ合わせが土台となる歯の負担となります。

保険診療は使用できる素材に制限がある

保険診療では保険上の制約がありますので、その範囲内でブリッジをつくることになります。
白くできる素材にも限度があり、自費診療の物にくらべて透明感や強度は低くなります。

白い素材を使えるのは前歯のみとなり、その他の部分は金属のブリッジを使用することになります。
稀に金属アレルギーを起こす方もいますので、注意が必要です。

メンテナンスや手入れに手間がかかる

ブリッジは歯が連結しているため、フロスなどの使用に制限があり、隙間に食べかすなどの汚れがたまりやすくなります。
ブリッジ自体は人工の歯なのでむし歯になることはありませんが、土台となっている両隣の歯がむし歯や歯周病になるリスクがあります。

普段の歯みがきではブリッジの汚れを取り除くことができないため、ブリッジと歯ぐきの間を専用のアイテムでお手入れする必要があります。
スーパーフロスと呼ばれるブリッジ専用のものがありますので、ドクターに聞いてみましょう。

また、普段の自宅でのメンテナンスでは限界がありますので、歯科医院での定期的なメンテナンスも非常に大切になります。
自分では取り切れなかった汚れをきれいにしてもらい、むし歯や歯周病のリスクをおさえましょう。

まとめ

今回はブリッジのデメリットについて解説しました。
メリットも多いブリッジ治療ですが、少なからずデメリットもあることがわかっていただけたと思います。

デメリットは適切なメンテナンスや自分でできる予防などをしっかりおこなうことである程度回避することができますので、デメリットがあるからといって、必要以上に心配しなくても大丈夫です。

メリット・デメリットを把握し、ご自分の歯の治療に最適な治療法をドクターに相談しましょう。

ブリッジの寿命の伸ばし方とは?壊れてしまったときの対処法もご紹介 [2023年04月11日]

こんにちは。
西荻窪の歯科クリニック、善福寺歯科クリニックです。
今回は「ブリッジが壊れたらどうする?」をテーマに、みなさんにお伝えしていきます。

ブリッジとは?

「ブリッジ」は歯を失ってしまったときの治療法の1つです。
その名の通り、失ってしまった歯の両隣の歯を支柱にして橋を架けるように人工の歯を被せ、失った部分を補う治療法です。

失った歯を補う治療法は、このブリッジの他にインプラントと入れ歯があり、この3つの治療法が基本的に選ばれています。

それぞれの治療法には特徴がありますが、ブリッジのデメリットは治療後の寿命が短いことです。これは失った部分を補う歯が自立しているかどうかが関わっています。

インプラントは歯を失った部分に直接人工の根を埋め込み被せ物を入れるのに対し、ブリッジと入れ歯は両隣の歯によって支えられているため、両隣の歯に多くの力が加わることで破損しやすく、さらに健康な両隣の歯までダメージを与えてしまいます。
そのためブリッジは寿命が短く、その期間は7〜8年といわれています。
万が一ブリッジが壊れてしまったら、その後どうすればいいのかをしっかり理解しなくてはいけません。

ブリッジが壊れてしまったら?

ブリッジが壊れたときの再治療法は、壊れた理由によって大きく2つに分かれます。

1つ目はブリッジが外れてしまった、もしくは破損してしまった場合です。
ブリッジを結合していた接着剤は経年劣化により粘着力が弱まり、外れてしまうことがあります。その場合は外れてしまったものをそのまま歯科医院に持ち込み、再治療できることが多いでしょう。
また、ブリッジ自体が破損してしまった場合は一度ブリッジを外し、新たに作り直すことで再治療ができます。

2つ目はブリッジを支えていた両隣の歯に問題が生じた場合です。
ブリッジは両隣の歯を削って治療を行いますので、両隣の歯が虫歯になってしまった場合は、両隣の歯を治療する必要があります。しかし虫歯の進行度によってはこれ以上削る部分がなくなり、その際はさらにその隣の歯を削って再ブリッジをすることになります。次に支柱になる歯はさらに負荷がかかるため、最初の治療より寿命が短くなってしまう恐れがあります。
また、両隣の歯を使うこの治療法は、当然ですが隣の歯がない最も奥の歯には適用できません。

ブリッジの寿命を延ばす方法

どんな治療法でも寿命はありますが、ブリッジの寿命を延ばす方法をいくつか紹介していきます。

違和感があるときはすぐに歯科医院へ

ブリッジは両隣の歯の健康を保つことが非常に重要です。両隣の歯が虫歯や歯周病になってしまうとブリッジを長く使うことはできません。ブリッジがグラグラ揺れる気がする、噛みにくくなってきたなど、違和感はそのまま放置せず、すぐに歯科医院へいきましょう。

日々の歯磨きはしっかり行う

当然ですが、虫歯・歯周病予防には日々の歯磨きが重要です。特にブリッジの付近の歯磨きは注意が必要です。
ブリッジ治療の構造上、どうしてもブリッジ本体と歯茎の間に隙間が生じるため、その隙間に食べかすが溜まりやくなってしまいます。それらの食べかすは虫歯や歯周病の原因の「歯垢」となります。しっかりとケアして歯垢の付着を防ぎましょう。

日々のケアとして一般的な歯ブラシですが、歯ブラシは歯の表面をきれいにする役割はあるものの、隙間に入った歯垢を取り除く道具としては役不足です。そのため、ブリッジと歯茎の隙間には、歯ブラシだけでなく歯間ブラシなどを使ってお手入れするようにしましょう。

またブリッジと歯茎の隙間だけでなく、両隣の歯も重点的に磨くとよいでしょう。被せ物をしている歯も食べかすが溜まりやすくなっています。こちらもブリッジ本体と同様に歯間ブラシなどを用いて、意識してケアする必要があります。

歯に力が加わり過ぎないようにする

ブリッジでは、欠損している部分を補うために両隣の歯を支柱にします。支えとなる歯には非常に強い負荷がかかっています。支えとなる歯にこれ以上の負荷をかけないよう、食いしばりをしていないか、強く噛みしめていないか、噛み合わせは問題ないかを確認しましょう。
固いものを食べるときになるべくブリッジの部分を使わないようにしたり、寝ている間の歯ぎしりが気になる人は就寝時専用のマウスピースを使用したりして、ブリッジに強い力が加わるのを避けるよう意識してみてください。

まとめ

ブリッジが壊れたときにどうするのか、なるべく壊れないようにするためにはどんなことをすればいいのかについてお話してきました。

保険適用で比較的安価で治療ができ、普通の歯と同じように生活ができる優れた治療法であるブリッジですが、長期的な目で見るとデメリットもあることがお分かりいただけたでしょうか。
ブリッジ治療について理解を深め、少しでも疑問があれば当院までご相談ください。

ブリッジとその他の治療について [2023年03月18日]

こんにちは。
杉並区の歯科クリニック、善福寺歯科クリニックです。
今回は「ブリッジと他の治療の比較」についてお伝えしていきます。
あまり聞き覚えのない治療法かもしれませんが、ブリッジの特徴をしっかり理解して、それ以外の治療法と比較することで、ご自身にあった治療法を選べるようにしましょう。

失った歯を補う方法は?

失った歯を補う治療には、ブリッジ、インプラント、入れ歯の3つがあります。

ブリッジ

ブリッジとは失った歯の両隣の歯を柱にして、人工の歯を被せる治療法のことです。
両隣の歯を支柱にして橋を架けるようにすることからブリッジと呼ばれています。

インプラント

インプラントはまずチタンなどの金属で作った人工の歯根を歯を失った場所に埋め込み、その上に人工の歯を装着するという治療法です。

入れ歯

そしてもう一つの治療法である入れ歯とは、人工の歯とそれを支える床という部分と隣の歯に固定するためのクラスプと呼ばれる金属のバネの3つでできたものを、失った歯の部分に装着するという治療法です。
3つの治療法が分かったところで、ここからはそれぞれについて詳しく説明しながら、5つのポイントで比較をしていきたいと思います。

治療を比較する5つのポイント

①機能面

まず初めに機能面について比較していきます。
ブリッジは両隣の歯を柱にして固定されているため、噛むことに関しては違和感なく過ごすことができます。普通の歯と比べて約70%の噛む力があるといわれています。また、発音に関しても全く違和感はありません。
インプラントもブリッジと同じく固定されているため、噛むことについては全く違和感がありません。さらに歯根から埋め込んで治療しているため、噛む力としては普通の歯よりも強く噛めるとまでいわれています。発音に関してもブリッジと同様に問題なくできます。
一方の入れ歯は固定式でなく取り外しが可能な分、装着時の違和感は感じてしまいます。噛む力についても普通の歯と比べて10~30%といわれており、他の2つの治療法と比べると劣ってしまいます。また、発音に関しても他の2つの治療法と違い、発音しにくいと感じることがあるようです。

②審美性

次に審美性について比較していきます。
ブリッジ治療では審美性にはほとんど問題がありませんが、治療する場所によっては保険診療であれば銀歯を使用する場合があります。また、銀歯を使用しない場合でも治療後すぐは問題がなくても、材質によっては徐々に歯肉との境目が黒く着色されたような汚れが出てきてしまいます。
インプラントは他の歯と同じ色にするなど、細かく設定することができるため、見た目の違和感を全く感じないように治療ができます。また、銀歯を使うこともなく、審美性という点においては他の治療に比べて優れているといえるでしょう。
入れ歯に関しては金属の部分が見えてしまい、見た目ですぐに入れ歯であることがわかってしまいます。目立ちにくい入れ歯もありますが、他の2つの治療と比べると審美性は劣るといったデメリットがあります。

③寿命

続いては治療部分の寿命を比べます。
ブリッジ治療の寿命は約7年といわれています。寿命についてはブリッジの最大のデメリットといえるでしょう。
隣の歯を柱にして行うブリッジでは治療の際に両隣の歯を削らなければならず、その部分が虫歯になりやすくなってしまいます。またブリッジ部分と歯肉の間に隙間が生まれ、その部分が歯周病になりやすいという点、両隣の歯に負担がかかり、歯が割れてしまう場合もあります。一度ブリッジを外して再治療ができる場合もありますが、隣の歯の削る部分がなくなってしまった場合はさらにもう一つ隣の歯を削り再ブリッジしなければならず、最終的にブリッジできる歯がなくなってしまうこともあります。
インプラントの寿命はメンテナンスをしっかり行うことで半永久的ともいわれています。メンテナンス不足や喫煙、歯ぎしりなどで寿命が縮まることもありますが、他の治療に比べると圧倒的に長く保つことができます。
入れ歯の寿命は3~5年といわれています。長く使える場合もありますが、衛生面も考えてもそう長くはないです。特にプラスチック製の入れ歯は変形やすり減り、割れてしてしまうため、耐久性はあまりありません。

④治療期間

次に比較するのは治療期間です。
ブリッジの治療期間は通常では数回の通院で済みます。しかし両隣の歯を土台として使うため、その歯に虫歯がある場合はまず虫歯治療から始めなければならず、人によっては2、3か月かかることもあります。
インプラントの治療期間は短くても3か月、人によっては1年以上かかる場合もあります。歯根を埋め込む外科手術から始めなければなりません。その後も人工歯根とあごの骨が結合するまでに数か月間定着期間を設けなければならず、段階を多く踏むため、長い治療期間が必要になります。
入れ歯の治療期間は他の2つの治療に比べると圧倒的に短く済みます。2回の通院だけで終わる場合もあり、短期間で治療を終えることができるでしょう。

⑤費用

最後に費用面について比較していきます。
ブリッジは保険適用となる治療法のため、1万円以内で治療ができる場合もあります。審美性を高めるためにセラミック製のものにすると保険適用外となり、1本10万円程度かかります。
インプラントは保険がきかない自由診療となるため高額になり、1本あたり30~40万円が相場になります。機能面や審美性などで優れている分、費用がかかってしまいます。
入れ歯もブリッジと同様に保険適用になります。費用も1本3,000円程のものもあり、費用面ではメリットが大きい治療といえます。

まとめ

今回は、5つのポイントに着目して「ブリッジ」「インプラント」「入れ歯」の比較をしました。どの治療法にもメリット、デメリットがあることが分かりましたね。
ここで紹介しきれなかった特徴もまだまだありますが、かかりつけの歯科医院でよく相談し、ご自身にあった方法で治療をしていきましょう。

ブリッジの治療期間ってどれくらいかかるの? [2023年02月11日]

こんにちは。
杉並区の歯科クリニック、善福寺歯科クリニックです。

いきなりですが、みなさんは虫歯治療をしたことがありますか?
虫歯には治療が1回で済む初期のものから、歯の神経を抜いたり、歯そのものを抜かなければならない重度のものまであります。
虫歯にならない方が良いのは大前提ですが、自分ではしっかりケアしているつもりでも、少しの磨き残しなどによって虫歯になってしまうことがあります。

では、仮に歯を抜かなければならないほど重度の虫歯になってしまった場合、どのような治療法があるのでしょうか?
今回は、重度の虫歯治療に用いられる治療法の一つ、「ブリッジ」とその治療期間についてお話しします。

虫歯の段階と治療法

虫歯の段階と治療法には以下のようなレベル分けがあります。

C0 : 超初期の虫歯。 エナメル質が少し溶け始め、表面が白くなっている状態。まだ痛みはありません。
<治療法>丁寧な歯磨きを続けることで特別な治療を行わなくても治る場合もあります。

C1 : 表面の虫歯。エナメル質がさらに溶け、表面が黒ずんでいる状態。冷たいものや過度に甘いものはしみることもありますが、まだ痛みはありません。
<治療法>虫歯になっている部分を削り、コンポジットレジン(歯科用レジン)等を流し込んで固めます。

C2 : 象牙質の虫歯。エナメル質の内側、象牙質まで虫歯が進行している状態。冷たいものや 甘いものがしみるのはもちろん、時々ズキっと痛むことがあります。
<治療法>虫歯に侵食されている部分を削り、詰め物で埋めます。

C3 : 神経の虫歯。歯の神経まで虫歯が進行している状態。冷たいものだけではなく熱いものもしみるようになります。何もしていなくてもズキズキと痛みます。
<治療法>神経を除去し、薬剤をつめる根幹治療が効果的です。

C4 : 歯根まで進行した虫歯。歯のほとんどが溶けてなくなり、歯根(歯の根っこにあたる部分)まで虫歯が進行している状態。神経が死んでいるため痛みは無くなりますが、空いた歯根に膿が溜まって痛くなる場合があります。
<治療法>基本的には抜歯が必要です。抜歯した後、ブリッジや入れ歯、インプラント等で失った歯を補います。

このように、虫歯の段階によって必要な治療法は異なります。
今回お話しするブリッジは、C4(歯根まで進行した虫歯)で多く使われている治療法になります。

「ブリッジ」とは?

みなさんは、ブリッジがどんな治療法かご存じですか?

重度の虫歯により歯を抜いてしまうと、両隣の歯は支えを失うため、倒れてしまったり、対になる歯が伸びてきてしまうことがあります。
それによって歯全体のバランスが崩れ、噛み合わせが悪くなったり、話す・食べるなどの日常生活にも支障をきたしてしまいます。

そこで、歯がない部分には人工の歯を入れる必要があります。

この人工の歯を入れる方法にはいくつかあり、その中の一つ、両隣の歯を使って橋渡し的に支える治療法をブリッジといいます。
2本ないし3本連なった人工歯を橋渡し的に被せるため、両端の歯が健康であっても、支えとして被せ物をするために削る必要があります。
要件次第では保険適用で白い歯を入れることも可能なため、インプラントと比べて比較的費用を抑えて治療することができます。
また、入れ歯と違って一部は自身の歯を支えとするため、食事の際の違和感が少ないといった面でもおすすめです。

しかし、土台となっている歯に汚れが溜まりやすいといった点もあります。
土台の歯が虫歯にならないためにも、歯ブラシだけでなく歯間ブラシを使ったケアが必要になります。

ブリッジの治療期間は?

ブリッジが重度虫歯の治療による欠損歯を埋める治療法だということは前述した通りです。
では、その治療期間はどれくらいかかるのでしょうか?

ブリッジの治療の流れは、

  1. 欠損している歯の両隣の歯を削る
  2. 型を取る
  3. 模型を作る
  4. ブリッジを作製する
  5. 接着剤でピッタリとくっつける

となります。

お口の中の状態にもよりますが、ブリッジの治療期間は①~⑤全部で1~2ヶ月程度と考えて良いでしょう。
最短で2回ほどの通院で治療が完了するところも、ブリッジのメリットといえます。
その場合は、
初回⇒歯を削り、型を取る
2回目⇒ブリッジをつける
といった流れで治療することになります。

インプラントと比べ比較的早く完結する治療法のため、時間をかけて治療できない方におすすめです。
治療が終了した後に特別なメンテナンスは必要ありませんが、治療した歯科医院での定期健診に通うことで、欠けてしまったり着色してしまうなどのリスクを軽減させることができるでしょう。

まとめ

今回はブリッジとその治療期間について詳しくお話ししました。

ブリッジは比較的治療期間が短く、インプラントなどに比べて費用もかからないことから、重度の虫歯治療の中でも患者さんにとって負担の少ない治療法といえるでしょう。

しかし、そもそも欠損歯を作らないに越したことはありません。
しっかりとご自身で歯磨きを徹底して、定期的に歯科医院で検診を行い、なるべく健康な歯で過ごせるようにしましょう。

ブリッジができない例とは? [2023年01月17日]

西荻窪の善福寺歯科クリニックです。
今回は「ブリッジができない例」についてお話しします。

ブリッジは装着時の違和感が少なく、素材によっては見た目も自然な治療法です。歯を失った場合に検討される方も少なくありません。
ただし歯の状態によっては対応できない例もあるので、確認していきましょう。

また、ブリッジができない場合、どのような治療法があるのかについても解説しています。歯を失ったときの治療法を検討する際に参考にしてみてください。

ブリッジ治療の特徴

歯を失ったときに、失った歯の左右にある健康な歯を土台にして橋を架けるような被せ物を装着するのがブリッジ治療です。
ブリッジ治療は、セメントで固定する被せ物のため自分の歯のように使えるというメリットがあります。そのため、取り外し式の入れ歯よりも違和感が少ないと感じる人も多いようです。

また、比較的短期間での治療が可能です。急いで治したいといった場合にも、ブリッジ治療は有力な選択肢になるでしょう。

基本的には保険適用範囲で治療ができるため、費用を抑えて治療したい方にとっても魅力的な治療法です。条件や被せ物次第で保険適用外になるので、治療前にドクターに確認しましょう。

ブリッジができない例

メリットの多いブリッジ治療ですが、治療法として採用できない、難しい例も複数あります。代表的なできない例をみていきましょう。

土台になる歯に問題がある

失った歯の左右の歯に問題があれば、別の治療法を検討した方が良いでしょう。
ブリッジ治療では、両隣の歯を土台にしてブリッジをかぶせます。そのため左右の歯を削る準備が必要です。左右の歯がぐらぐらしていたり、歯を残すことができないほど大きな虫歯がある場合は、ブリッジ治療は難しいでしょう。

ブリッジを希望していても、ドクターが左右の歯が負荷に耐えられないと判断した場合は、別の治療方法を検討する必要があります。日ごろから歯の手入れをしっかり行っておくことも大切といえます。

複数の歯を失った場合

複数の歯を失った場合はブリッジ治療ができない可能性があります。ブリッジ治療を行うには、土台となる健康的な歯が複数必要とされるからです。

一般的にブリッジ治療では、失った歯の本数は多くて3本程度までといわれています。それ以上失った場合は、別の治療法を検討する必要があるでしょう。

健康な歯を削ることに抵抗がある

ブリッジ治療は、健康な歯を削る必要があります。欠損した歯のために健康な歯を削ることに抵抗がある場合は他の方法を検討しましょう。
元来健康であった歯でも、やはり削ってしまった歯の寿命は何も治療していない健康な歯と比べると短くなります。また、ブリッジの連結部分は汚れやすく、ブラッシングもしにくいため、虫歯や歯周病を引き起こす原因になる可能性が高いです。
メリットだけでなくデメリットもドクターに確認したうえで、どの治療法を選択するか決めることをおすすめします。

一番奥の歯を失った

ブリッジ治療では、失った歯の左右に丈夫な歯があることが大前提です。一番奥の歯を失った場合、橋渡しができません。そのためブリッジ治療を行うことは困難です。
一番奥の歯を失った場合は難しいと覚えておきましょう。

ブリッジができない場合の治療法は?

ブリッジができない場合には、別の治療方法を選択しましょう。
歯がないまま治療せず放置しておくと、見た目だけでなく噛み合わせのバランスが崩れたり、よく噛めないなど生活に支障がでてしまいます。
治療法の選択肢を知っておくと、ブリッジができない場合でもスムーズに治療を進めることができるでしょう。

入れ歯

ブリッジができない場合には、入れ歯を選択する人が少なくありません。欠損した歯に付ける取り外し式の部分入れ歯が一般的に使われます。
左右の歯をブリッジほど削る必要がなく、治療期間が短いというメリットがあります。また基本的に保険診療となります。
しかし、ブリッジや次に紹介するインプラントに比べると、食べ物が噛みにくい、装着時に違和感があるといった方も少なくありません。

インプラント

インプラントは、人工の歯根を顎の骨に入れる手術をし、その上に人工の歯を付けるという治療法です。違和感のない見た目や周りの健康な歯に手を加えないため、選択する人も多いです。食事の際の噛み心地も天然の歯とあまり変わらないといったメリットがあります。
ただし、外科手術を伴う治療のため、傷の治りを待ったり、骨とインプラントがきちんと結合しているか確認してから人工歯を取り付けるなど、入れ歯やブリッジと比べると期間が必要になります。
糖尿病や心疾患といった持病がある方もインプラントが受けられない可能性があります。

また、基本的に保険適用外の治療のため、他の治療法よりも費用がかかるというデメリットもあります。

まとめ

ブリッジ治療は左右の歯を架け橋にする治療法のため、治療ができない例や適さない例があります。ブリッジ治療の特徴を理解して、ブリッジ治療が可能かどうか、またメリットだけでなくデメリットも知ったうえで治療に臨みましょう。

また、治療後も適切なメンテナンスが必要です。噛めるようになったから完了ではなく、長くブリッジを使い続けるためにも、定期検診を忘れずに受診しましょう。

ブリッジの平均寿命はどれくらいなのか? [2022年12月17日]

歯を失った時の治療法として、「ブリッジ」を検討する人は多いかと思います。
ブリッジは、失った歯の両隣にある歯を土台とし、橋のような形で繋がった被せ物のことです。
選ぶ素材によっては天然の歯のような仕上がりになり、審美性が高く、またインプラントのように外科手術が不要なため、選ばれる方が多い治療法でもあります。

ただ、人工歯であるため経年劣化の影響を受けることがあります。
「ブリッジはどれくらいの寿命があるの?」と気になる方のために、ブリッジの平均寿命について解説します。

ブリッジの平均寿命は何年?

ブリッジの平均寿命は素材や、メンテナンスができているかどうか、土台となる歯の状態などによって異なります。ここでは素材に注目してどのくらい長持ちするかを解説します。

保険診療で治療を受ける場合には、「銀歯」や「硬質レジン」などの素材が使用されます。
銀歯や硬質レジンは表面に傷がつきやすく、強い力が加わると削れたり欠けたりする恐れがあります。そのため平均寿命はおおよそ7~8年ほどです。

また、自由診療になりますが、耐久性の高い「セラミック」であれば10年ほどと言われています。

最初に述べたように、メンテナンスができているか、噛み合わせに問題がないかなど、様々な要因で寿命は変わるため、あくまでも参考値にはなりますが、ブリッジ治療を検討する際はご参考にされてください。

ブリッジの寿命を告げるサイン

ブリッジは両隣の歯を土台としているため、土台の歯に負担がかかりやすくなります。
「違和感がある」「痛みがある」「嫌な臭いがする」といった症状がでたら、それはブリッジの土台となっている歯にトラブルが起こっているサインかもしれません。

このような症状は、土台の歯が虫歯や歯周病になっている可能性がありますので、そのまま放置せず、悪化する前に歯科医院を受診してください。

ブリッジの平均寿命を延ばすための方法

ブリッジの寿命は日頃の口内ケアができているかどうかで変わります。
ブリッジは連結した被せ物であるため、土台となっている歯や歯茎に歯垢が溜まりやすい構造となっています。そのため日頃のお手入れが不十分だと菌が繁殖しやすいので、注意が必要です。
口内ケアがしっかりできていれば、歯垢や歯石が溜まる心配が少なくなるので、ブリッジの寿命を延ばせる可能性があります。

ブリッジ治療を受けたのに、すぐにブリッジをやり直すことになった・・・なんてことにならないよう、次に紹介する方法を実践してみてください。

ブリッジの平均寿命を延ばすためには、下記のような方法があります。

  • 土台となっている歯を徹底的に清掃する
  • 定期的に歯科検診を受ける
  • ナイトガードを利用する

具体的にどのような方法なのか解説します。

土台となっている歯を徹底的に清掃する

ブリッジを長く利用するためには、土台となっている歯が虫歯や歯周病にかからないよう清潔な状態に保つ必要があります。
ただ、普通の歯ブラシでは歯と被せ物の間に溜まった歯垢が除去できない可能性があります。そんな時に便利なのが、「歯間ブラシ」や「スーパーフロス」です。

被せ物と歯茎の隙間に溜まった歯垢をピンポイントで除去できるので、汚れの蓄積を防ぐことができます。汚れを綺麗に除去すれば虫歯や歯周病の発生リスクを下げるだけでなく、口臭予防にも繋がります。

ブリッジと歯茎の隙間を重点的に清掃して、口内環境を整えていきましょう。

定期的に歯科医院でクリーニングを受ける

毎日歯磨きをしていても、ブリッジ周辺の汚れは落ちにくく、綺麗に除去できないことが多いです。歯垢や歯石が溜まると虫歯や歯周病のリスクは高くなり、ブリッジの寿命も短くなります。

そんな事態を避けるためにも、日頃のお手入れに加え、歯科医院で定期的に歯のクリーニングを受けましょう。
ブリッジ治療後にもしっかりとクリーニングを受けていれば、口内環境が整えられるだけでなく、虫歯や歯周病の早期発見にも繋がります。

ナイトガードを利用する

夜間の歯ぎしりがひどい場合、ブリッジに大きな負担がかかり、破損の原因になります。
一度に強い力が働いていなくても、慢性的に歯ぎしりが続いていると徐々にブリッジが摩耗していきます。
摩耗してできた隙間に歯垢が溜まると虫歯の原因になり、ブリッジの寿命が短くなります。そんな歯ぎしりによるブリッジの破損や摩耗を防ぐ方法として、「ナイトガード」の利用を検討してみてください。

ナイトガードは夜間に装着するマウスピースで、歯ぎしりによる歯への負担を軽減してくれます。歯と歯が直接ぶつかることがなくなるので、ブリッジの寿命を延ばすきっかけになるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回はブリッジの平均寿命について解説しました。

ブリッジは歯がない部分の両隣にある歯を土台にする性質上、健康な歯の寿命を縮めてしまうことがあります。そのため日頃から土台となっている歯のケアは怠らず、入念なお手入れがとても重要です。

ブリッジを長く利用するためにも、歯科医院で歯のクリーニングや定期検診を受け、口内環境を整えていきましょう。

初めてブリッジ治療を受ける時の流れは? [2022年11月10日]

虫歯や歯周病などの影響で歯を失った場合、その治療法として、「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」があります。今回はブリッジ治療について紹介します。
ただ、ブリッジ治療といわれてもどんな治療法なのかわからず、不安に感じる人もいるでしょう。
そんな人のために、ブリッジ治療を受ける流れについて解説します。

ブリッジ治療とは?

ブリッジ治療は、欠損した歯の両隣にある健康な歯を支えとして、橋を架けるように人工歯を被せる治療法です。インプラントのような外科処置の必要がない、また歯にしっかり固定するため入れ歯と比べて噛む力があるなど、メリットの多い治療ともいえます。

ブリッジは条件を満たせば保険適用範囲内で治療を行うことが可能です。使用する素材などにより保険適用のルールが設定されているので、保険診療で治療が受けられるかは歯科医師に確認しましょう。

保険適用外になりますが、ジルコニアやセラミックといった白い材質のブリッジを使用すれば、審美性が高く、天然の歯のような仕上がりになります。

ブリッジ治療を受ける時の流れ

ブリッジ治療を受ける場合、歯のない部分の両隣の歯を削るなど、準備を整える必要があります。他にもブリッジを製作する工程もあります。初めてブリッジ治療を受けるという人は、全体的な治療の流れを把握して、治療を受ける時の参考にしてみてください。

抜いた歯の部分の歯肉が回復するまで待つ

虫歯や歯周病の影響で歯を抜いた時は、歯肉が炎症を起こしている可能性があります。歯肉の負担になる可能性があるので、状態が回復するまでブリッジ治療は行えません。
歯肉が綺麗な状態に治るまでは、歯を抜いてから1ヶ月程度はかかるといわれています。
ドクターが歯肉の状態をしっかりと確認し、問題ないと判断されればブリッジ治療が開始できます。

支えになる両隣の歯を削る

ブリッジ治療では残っている歯を支えにするため、歯がない部分の隣の歯を削り土台を作ります。治療のためとはいえ健康な歯を削ることになるので、ブリッジ治療のメリット・デメリットをしっかり理解し、治療を進めていきましょう。

歯の型を取って噛み合わせを記録する

患者さんの歯に合ったブリッジを製作するため、歯の型取りをします。粘土のような材質で歯の型を取り、噛み合わせをしっかり記録します。
その後、模型を作ってブリッジを設計していきます。ブリッジが完成するまでは仮の歯を入れて過ごします。
仮の歯を入れることで、歯が動いてしまったり噛み合わせが狂ったりしないように、しっかり対策します。

ブリッジを歯に架ける

ブリッジが完成した後は、患者さんの歯に合うか最終調整を行います。問題なく歯に合うと判断した場合は、ブリッジを架けるため、接着剤を使って装着していきます。
これでブリッジ治療は完了です。

ブリッジ治療の注意点

ブリッジ治療を受ければ、抜いた歯の部分が補えます。ただ、治療を受ける際にはいくつか注意点があります。どの治療にもいえることですが、メリットがあればデメリットもあるため、しっかりと治療への理解を深め、気になることはドクターに確認しましょう。

健康な歯を削る

ブリッジ治療では抜いた歯の両隣にある歯を削り、ブリッジの支えになる土台を作ります。虫歯や歯周病の症状がない健康な歯を削ったり、状況によっては歯を削る量が多くなることもあるため、デメリットついて理解することが大切です。

歯の欠損が多いと治療が受けられない

ブリッジ治療は残っている歯を支えとして利用するので、歯の欠損が多い場合には治療が受けられません。事前に歯の検査をしブリッジ治療が可能なのか判断するため、口腔状況によっては、ブリッジではなく入れ歯など他の治療が適切な場合もあります。

ブリッジの連結部分が汚れやすい

ブリッジを架けた時に支えとなる歯の連結部分は汚れが溜まりやすくなるため、重点的にケアをしましょう。ケアを怠ると、虫歯や歯周病の原因になる恐れがあるので注意が必要です。
ただ、日頃の歯磨きだけではケアが行き届かないこともあるので、ブリッジ治療を受けた後は歯科医院で定期的にメンテナンスを受けましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回はブリッジ治療の流れについて解説しました。

失った歯を補う方法として適切な治療法は何か、治療に対して希望することがあればカウンセリングを重ねて、ご自身に合った治療法をドクターと一緒に探していきましょう。

セラミックを使ったブリッジ治療とは? [2022年10月31日]

西荻窪の善福寺歯科クリニックです。
今回は「ブリッジ治療で使用するセラミックの種類」についてお話しします。
ブリッジは欠損した歯の両隣にある歯を土台にし、橋のような形でつながった被せもので補う治療です。ブリッジ治療には、保険適用の金属の素材以外にも、審美性の高いセラミックを使用することも可能です。
今回はブリッジ治療で使用するセラミックの種類について解説します。

ブリッジ治療とは

ブリッジ治療とは、虫歯や歯周病、ケガなどにより欠損した歯を補うため、歯と歯に橋を架けるように被せものを装着する治療方法です。
ブリッジ治療をするには欠損した歯の両隣にある歯を削って土台を作り、その土台に被せものを装着します。
インプラントのような外科的な処置は必要ありません。そのため、高血圧や糖尿病などの持病がある方も治療が受けられます。

ブリッジは土台となる歯を削り装着するため、しっかりと固定され、まるで自分の歯のような感覚で過ごすことができます。固定式のため、取り外して洗浄するといった入れ歯のようなメンテナンスも必要ありません。

通常の保険適用が可能なブリッジ治療は、硬質レジンや金属などの素材を使用します。
硬質レジンはセラミックに比べると柔軟性があります。そのため表面に傷がつきやすいというデメリットがあります。レジンには吸着性もあるため、飲食による着色や経年劣化による変色が起こる可能性があります。また金属を使用した場合は、金属が溶けだすことで発生する歯茎の黒ずみ「メタルタトゥー」などにも注意が必要です。

レジンや金属を使用したブリッジの耐久性は、おおよそ7~8年程度と言われていますが、ブリッジの寿命は、噛み合わせ・食いしばりの癖や、定期的にメンテナンスをしているかどうかで大きく左右されます。

見た目にもこだわりたい!セラミックを使ったブリッジ治療

陶器製のセラミックは、天然の歯のような透明感と光沢があります。セラミックには、様々な種類と豊富な色があります。自分の歯に合わせて選ぶことができるので、治療した箇所が目立たず、自然な口元を再現することが可能です。

セラミックは熱や酸化、腐食にも強く耐久性があるのが特徴です。メンテナンスをしっかりと行えば、長期間安定して使用できます。また表面に傷がつきにくく、プラークがつきにくい特性もあるので、レジンや金属を使用したブリッジ治療に比べると、虫歯や歯周病になりにくいというメリットもあります。

治療や事故などにより抜歯が必要となってしまったが見た目も気になるし、入れ歯にしたくない、またインプラントのような外科手術を望まない方には、セラミックを使ったブリッジ治療がおすすめです。

ブリッジに使用できるセラミックの種類

オールセラミックブリッジ

ブリッジのすべてがセラミックでできています。天然の歯のような透明感と光沢が特徴です。オールセラミックは、表面にプラークが付着しにくく、虫歯や歯周病のリスクを抑えることができます。また、金属を一切使用しないためメタルタトゥーなどの心配もなく、金属アレルギーがある方も安心して使えます。優れた審美性から、前歯など目立つ部位でのブリッジ治療に向いています。

ジルコニアセラミックブリッジ

ジルコニアを使用して作られたブリッジです。ジルコニアは人工のダイヤモンドとも言われ、高い耐久性が特徴です。熱や腐食にも強く、重さも金属よりも軽いので土台となる歯や歯茎への負担が少なく、割れや欠けなどの心配も少ないという特徴があります。

ハイブリッドセラミックブリッジ

レジンをベースにセラミックの粒子を混ぜたものです。レジンを使用しているので、経年劣化により黄ばみなどの変色が発生する場合があります。レジンの柔らかさとセラミックの審美性を兼ね備えており、奥歯など噛み合わせにより強い負荷がかかる部分にも使用できます。レジンの持つ吸着性によりプラークが付着しやすいので、注意が必要です。
ハイブリッドセラミックでのブリッジ治療には、強度や部位などの関係により場合によって内側のフレームに金属を使用する場合があります。

メタルボンドブリッジ

金属のフレームにセラミックを焼き付けたものがメタルボンドです。土台となる部分に金属を使用しているので、強度に優れています。そのため、セラミックを使用したときに心配な割れや欠けが起こりづらく、負荷のかかる奥歯への使用にも適しています。
金属を使用しているので、金属アレルギーの方は使用できません。金属が溶けだして歯茎が変色するメタルタトゥーが起きることがあります。

まとめ

歯がないままで過ごしていると噛み合わせのバランスが崩れ、身体の不調にもつながります。欠損した歯を補う方法の一つであるブリッジ治療では、保険適用の素材以外に、審美性・耐久性・強度といった面で優れているセラミックを使用することができます。

失った歯をただ治すだけでなく、治療後も思い切り笑ったり楽しく食事するといった、いつも通りの生活を送れるように、セラミックでのブリッジ治療を選択肢のひとつにいれてみてはどうでしょうか。

ブリッジ治療のメリットが知りたい!インプラントや入れ歯との違いは? [2022年10月05日]

西荻窪の善福寺歯科クリニックです。
今回は「ブリッジ治療のメリット」についてお話しします。
ブリッジは欠損した歯の両隣にある歯を土台にし、橋のような形でつながった被せもので補う治療です。ブリッジ治療には、どんなメリットがあるのでしょうか?
また、失った歯の治療はブリッジの他にもインプラントや入れ歯といった治療法もあります。それぞれの治療法のポイントについても解説します。

ブリッジ治療とは

虫歯や歯周病、怪我などが原因で失った歯を補うために、橋を架けるように被せものを装着するのがブリッジ治療です。
ブリッジ治療では喪失した歯の両隣にある自分の歯を削って土台を作り、その土台に被せものを固定します。抜歯や歯茎を切るなどの外科的な処置を伴わないため、通常手術が受けにくい高血圧や糖尿病といった持病がある方も治療を受けられます。
ブリッジは土台となる歯にしっかり接着されるため、会話や食事といった普段の生活のなかでも違和感が少なく、自分の歯のような感覚で過ごすことができます。取り外す必要のない固定式なので、入れ歯のようにパーツの洗浄といった特別なお手入れも必要ありません。

ブリッジは自由度の高さが魅力

「治療費をなるべく抑えたい」、「審美性を優先したい」といった患者さんごとに異なる希望に合わせて治療を進めることができるのもブリッジ治療のメリットです。

費用が抑えられるかも?保険適用になる条件は?

保険適用のブリッジ治療ですが、保険診療に該当するかは細かなルールがあるため、まずは掛かりつけの歯科医院に相談してみましょう。ここでは保険適用の一例を紹介します。

  1. 連続した2本までの歯を失ってしまった。それを補うためのブリッジ治療は保険適用です。2本以上の歯を失ったような症例には保険が適用されない場合もあります。
  2. 失った歯の両隣の歯、つまり土台となるための歯が健康であることも保険適用の条件のひとつです。
  3. 保険適用となる材質は装着する歯の場所により異なります。前歯の場合には表面が白いプラスチックになっている銀の被せもの、奥歯の場合には金銀パラジウムなどの銀色の被せものといったように複雑な条件があるため、保険適用の素材で治療を進めたいといった要望があれば、ドクターにその意思を伝えましょう。

審美性にもこだわって治療を進めたい

被せものの種類によっては、「失った歯を補うだけでなく、見た目もきれいにしたい」といった希望を叶えることができるのもブリッジ治療のメリットです。以下に材質ごとの特徴を解説します。

オールセラミック

すべてのパーツがセラミックでできています。金属を使用していないので、金属アレルギーの方でも装着が可能です。経年劣化による変色も少なく、金属によって起こる歯茎の黒ずみ(メタルタトゥー)が起こりません。ただ、セラミックは衝撃で割れてしまうことがあるため、奥歯などの強い力のかかる部位に装着する場合は注意が必要です。オールセラミックは保険適用ではなく自由診療となります。

ハイブリッドセラミック

セラミックにレジン(プラスチック素材)を配合した被せものです。天然の歯と同程度の強度があり、奥歯にも使用可能です。セラミックの審美性とプラスチックの柔軟性が融合した扱いやすい素材と言えるでしょう。また、オールセラミックより費用を抑えることができます。治療する場所や条件によっては保険が適用されるため、保険診療で治療が受けられるかは歯科医師に確認しましょう。

メタルボンド

金属のフレームにセラミックを取り付けたものです。内側を金属のフレームで補強しているため、耐久性に優れています。外側はセラミックなので見た目も自然な仕上がりです。デメリットとしては、裏側の金属が見える可能性があること、金属を使用しているのでメタルタトゥーが起こることもあります。

ブリッジ治療以外の治療方法も知りたい

歯を失ってしまった時の治療法は、ブリッジ治療以外にもインプラントや入れ歯といった治療法があります。
それぞれにメリットとデメリットはありますが、治療にかかる費用や生活スタイル、抜けている歯の本数や口内の健康状態など、自身の状況に合わせて選ぶことが大切です。ブリッジとインプラント、そして入れ歯治療それぞれの特色を理解し、自分に合った治療法を選びましょう。

外科手術を伴うインプラント

インプラントは顎の骨に土台となる人工歯根を埋め込み、そこに人工の歯を装着する治療法です。
ブリッジと違いインプラントは他の歯を削る必要はありませんが、外科手術が必要となるため、持病がある方や顎骨の状態によってはインプラントができないこともあります。インプラントは自由診療となります。

大きな欠損にも対応可能な入れ歯治療

入れ歯は周りの歯に金具で引っ掛けるようにして人工の歯を固定する治療法です。
インプラントのような外科手術やブリッジのように周辺の歯を削るなどの処置は必要ありません。また、失った歯の本数に関わらず治療が可能です。もし、全ての歯が抜けてしまったとしても総入れ歯といった形での治療ができます。また近年は金具のないタイプの入れ歯や、インプラントで支える入れ歯もあります。

まとめ

失った歯を補うためにできる治療はブリッジの他にもインプラントや入れ歯といった治療法があります。治療ごとのメリットやデメリットを理解して、自分に合った方法を選びましょう。

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