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歯周病で歯が抜けた場合にブリッジ治療は適応できる?

2024年11月15日

 

歯周病は放置すると歯を支える骨や歯ぐきにダメージを与え、最終的には歯が抜けてしまうリスクを伴う深刻な病気です。
万が一、歯周病で歯が抜けたら、何かしらの方法で新しい歯を補う必要があります。

そこで今回は、歯周病の基本についてとに加え、歯周病で歯を失った場合にブリッジ治療が適応になるのかについて解説します。

歯周病とは?

まず、歯周病とはどのようなものなのかおさらいしておきましょう。

歯周病とは、歯肉(歯ぐき)や歯槽骨(骨)など歯を支える歯周組織が炎症により破壊されていく病気です。

歯周病は「歯周ポケット」と呼ばれる、歯と歯ぐきのすき間にある溝からはじまります。歯みがきが正しくできていないとみがき残しが多くなり、歯周ポケットには細菌の住みかとなる汚れが溜まっていき、歯ぐきの内部で炎症を起こします。

比較的軽度な炎症の状態は「歯肉炎」と呼ばれ、この状態であれば、ほとんどの場合に原因となっている歯垢と歯石を除去し、丁寧にブラッシングをすれば治ります。

しかし、歯肉炎の段階で放置してしまうと症状が進行し「歯周炎」になり、軽度・中等度・重度と分類され、悪化すると最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

この歯肉炎から歯周炎の分類を総称して歯周病と呼んでいます。

歯周病にならないために

歯周病は放置すると最終的には歯が抜け落ちてしまう怖い病気です。
では、歯周病にならないためにはどのようなケアが必要なのでしょうか。

毎日の歯みがきをしっかりと行う

一番の基本となるのは毎日の歯みがきです。

しかし、歯みがきは毎日やればいいというものではありません。正しいみがき方を知らなければ、歯みがきの効果も激減します。

歯周病やむし歯の原因となる歯垢は、歯周ポケットと呼ばれる歯の周りの溝が深くなってできた隙間に溜まります。
そのため、歯の表面だけではなく、歯周ポケットを意識してみがくようにしましょう。

歯ブラシは、毛先を歯と歯ぐきの間に45度の角度であて、力を入れずに小刻みに動かします。
歯ブラシが届きにくい部分は、歯間ブラシやデンタルフロスなどを併用し、できるだけみがき残しのないようにします。

喫煙者は禁煙する

タバコに含まれるニコチンは、歯周病をひき起こす細菌の発育を促すことが分かっています。

また、全身の免疫力を低下させ細菌感染が起こりやすくなったり、歯ぐきの血流が悪くなることで歯周病の進行に気がつきにくくなったりします。

歯周病の治療の際も歯ぐきの修復効果が低下するので、治療効果が妨げられてしまいます。

禁煙をすることで免疫や細胞の働きが正常に戻り、歯周病のリスクを下げたり、治療効果を上げることができますので、禁煙を目指していきましょう。

生活習慣を見直す

免疫力を高めるためにも生活習慣を見直してみましょう。
毎日の生活の中でも、特に食事・睡眠・ストレスは歯周病に大きく関わります。

栄養が偏らないようにバランスのとれた食事をとるようにし、糖分は歯周病菌の大好物なので控えたほうがよいでしょう。

睡眠は、日中の活動で傷ついた組織を回復させるための時間です。
睡眠不足が続くと、免疫力や抵抗力が下がるので細菌などに感染しやすくなり、歯周病のリスクも高くなります。
質のよい睡眠をとれるよう、寝具や就寝前の習慣などを見直しましょう。

また、強いストレスが加わると自律神経のバランスが崩れ、免疫力が低下したり、唾液の分泌量が減ったりすると言われています。
唾液には殺菌作用があるため、唾液が減るとその分、歯周病菌が増えやすいのです。
できるだけストレスを溜めないよう、ストレス発散の方法など見つけておくといいですね。

定期的に受診して検診やクリーニングを行う

定期的に歯科医院で検診やクリーニングを受けることも重要です。

歯科医院では、歯科衛生士が口の中を見て、口腔状態に合った歯磨き指導を行います。
正しい歯磨きは歯周病予防の基本です。自分では気がつかない歯みがきのクセがあることも多いので 正しい歯みがきの仕方を身につけましょう。

また、検診を受診することで、自分では気づかない初期の歯周病を早期発見・治療が可能です。

歯周病で歯が抜けた場合にブリッジ治療は適応できる?

歯周病を発症したら、何かしらの方法で治療を行う必要があります。
その方法として、ブリッジは使えるのでしょうか?

結論から言えば、歯周病の治療自体はブリッジでは行うことができません。

歯周病は歯を支える歯ぐきや骨などの歯周組織に炎症が起きる病気ですので、その治療にはまず感染した歯ぐきや骨の改善が必要です。

ブリッジは歯周病で歯が抜けた場合、歯を補う治療として使用されますが、歯周病の進行を止めたり改善したりするものではありません。

歯周病で歯が抜けたときの治療としてブリッジで歯を補う場合、ブリッジの土台となる歯が歯周病でしっかりと支えられない状態だと、ブリッジが長期的に機能しない可能性があります。

そのため、まず歯周病の治療を優先し、歯や歯ぐきの状態がよくなってからブリッジ治療を行います。

まとめ

いかがでしたか。
今回は、歯周病の基本について、歯周病で歯を失った場合にブリッジ治療が適応になるのかについて解説しました。

ブリッジで歯周病を直接治療することはできませんが、歯周病で歯が抜けたときの治療法として検討する方もいるでしょう。

しかし、歯周病がしっかり治っていないとブリッジの治療も進められません。

歯周病がある場合はまず歯周病の治療を優先し、ブリッジの土台となる歯ぐきや骨を健康な状態に戻すことが大切です。

一番大切なことは、毎日のケアで歯周病を予防することです。日々のケアを丁寧に行い、歯の健康を守っていきましょう。