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ブリッジの土台の歯がむし歯?!こんなとき、どうする?
2024年09月20日
歯を失ったときに新しい歯を補う治療法は、インプラント・ブリッジ・入れ歯などがありますが、外科手術を伴うインプラントや装着時に金具を使用する入れ歯は抵抗がある方も多く、そういった方はブリッジを選択するのではないでしょうか。
しかし、ブリッジにもデメリットは存在し、その中でも特に心配なのは土台の歯がダメになってしまったときのことかと思います。
今回は、ブリッジの土台の歯がむし歯になる原因や治療法について解説します。
ブリッジとは?
歯を失ったところに人工の歯を補う治療を「欠損補綴(けっそんほてつ)」と言い、ブリッジもそのひとつです。
ブリッジは失った歯の両隣の歯を支えにして人工の歯を補う治療法です。
支えとなる歯を削り、失った歯と削った歯を橋渡しのようにして被せ物をします。失った歯の両隣の歯が支えとなるため、両隣の歯は健康でなければなりません。
ブリッジの土台がむし歯になる原因
ブリッジ治療をしたときには健康だった土台の歯が、治療後むし歯になることがあります。
そうなると、ブリッジの再治療を考えなければなりません。
なぜ土台の歯がむし歯になってしまうのでしょうか。
接着剤の劣化
ブリッジには寿命があり、7~8年程度と言われています。使用期間が長くなればなるほど接着剤の力が弱まります。
天然の歯は、わずかですが自由に動くことができるため、上下の歯の噛み合わせに対し柔軟に対応しますが、ブリッジは歯が固定されているため、うまく順応することができません。そこに噛む力が加わると、それがブリッジを外そうとする力になり接着剤が徐々に弱くなるのです。
接着剤が弱まってくると隙間ができ、そこに細菌が入り込むことでむし歯のリスクが高くなります。
歯みがきがしにくい
ブリッジはいくつかの歯がつながっている被せ物で、接着剤で固定されているため取り外しができません。そのため非常にみがきにくいデメリットがあります。
ブリッジの部分がきれいにみがけていないとブリッジの底の部分にプラーク(細菌の塊)が付着し、むし歯や歯周病の原因となります。
ブリッジの土台の歯がむし歯になったときの治療法
ブリッジを長持ちさせるためにも土台の歯がむし歯にならないのが一番ですが、万が一むし歯になってしまったら治療が必要です。
ブリッジのむし歯の治療法にはどのようなものがあるのでしょうか。
ブリッジの再治療
ブリッジの土台の歯がむし歯になったときは、ブリッジを外して再治療する方法があります。
この場合、外したブリッジを再度つけるのではなく新たに作り直す必要があり、再度土台の歯を削ることになります。
むし歯がさほど進行していなければ歯を少し削るだけで済みますが、むし歯が進行している場合は神経をとったり、もっと酷い場合は抜歯になったりすることがあります。
インプラントや入れ歯
何かしらの理由でブリッジの再治療ができない場合があります。
その時は他に歯を補う治療法として、インプラントか入れ歯を選択することになります。
<インプラント>
インプラントは顎の骨にインプラントを埋め込み、その上に被せ物を装着する治療法です。
耐久性があり、つけ心地や噛み心地も違和感がなく天然の歯と同じような感覚で使用できるのがメリットです。
しかし、外科的手術が必要、持病などでインプラントを選択できないこともある、ブリッジや入れ歯よりも治療費が高額で経済的に負担になるといったデメリットもあります。
<入れ歯>
入れ歯には総入れ歯と部分入れ歯があり、ブリッジの代わりとなるのは部分入れ歯です。
ブリッジのように歯を大きく削ることはなく、保険適用のものもあるので、身体的や経済的な負担が少ないことがメリットです。
一方で、口の中に違和感があり噛み心地もよくない、使用中にズレたり外れたり痛みが伴う場合があるなどのデメリットがあります。
ブリッジ土台のむし歯治療、その前に知っておきたいこと
ブリッジ土台の歯がむし歯になってしまったら何かしらの方法で治療を受けなければなりませんが、その際に事前に知っておきたいことがいくつかあるので覚えておきましょう。
歯の寿命が短くなる
ブリッジを再治療する際は、再度、土台の歯を削ることになります。
再治療の度に歯を削るので土台の歯はどんどん小さくなり、耐久性が弱まってきます。
最終的に土台の歯が割れてしまうなど、土台として機能しなくなり抜歯の可能性も高まります。
神経をとると長持ちしない
むし歯が進行すると、神経をらなければならない場合があります。
歯の神経は、歯に栄養を届けたり、歯の異常を知らせたりなど、非常に大事な役割があります。
神経をとることで歯に栄養が届かなくなりもろくなったり、異常がおきても気付きにくかったりするので、土台の歯やブリッジが長持ちしなくなります。
ブリッジの再治療ができない場合がある
ブリッジを再治療するには、土台となる歯が必要です。
そのため抜歯などで土台となる一番奥の歯がなくなったり、連続して何本か抜歯したりなどで土台となる歯がない場合は、ブリッジ以外の治療法を選択しなければなりません。
まとめ
いかがでしたか。
今回はブリッジの土台の歯がむし歯になる原因や、治療法について解説しました。
土台となる歯がむし歯になると、ブリッジの再治療か他の治療法でむし歯を治療する必要がありますが、再治療にはデメリットがあり、どんな方法を選んだとしても歯には大きな負担がかかります。
むし歯にならないようにするには、ブリッジのケアが大切です。
ブリッジ周辺のみがき方やフロス・歯間ブラシの使い方などを歯科医院で指導してもらったり、定期健診やクリーニングに通って、ブリッジのケアを続けていきましょう。