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セラミックの歯が取れた!原因はなに?
2019年02月01日
桃井第四小前」で下車後、徒歩1分にある西荻窪の善福寺歯科クリニックです。今回は「セラミックの歯が取れた!原因はなに?」についてご説明します。
せっかく高い費用を払っていれたセラミックが銀歯のようにすぐに取れてしまうのではないかと心配でセラミック治療に踏み切れない方、セラミックが取れてしまう原因についてご説明します。
セラミックは「基本」外れることはない
セラミックは接着剤を用いて完全に歯と接着させます。そのため歯とセラミックの間に隙間が生じにくく、一度接着させてしまえば簡単には外れません。
一方銀歯はセメントを用いて合着させている状態で、完全にはくっついていません。あくまで外れにくくしている状態です。よって粘着性のあるガムやお餅を食べた際に銀歯が外れてしまうことがあります。このため銀歯治療は歯との隙間に二次虫歯を生じやすくなります。また銀歯を合着させるセメントは経年劣化するため、治療後数年経つと外れやすくなります。
セラミック治療を受けようか悩んでいる方で、外れてしまうのではないかと心配される方もいらっしゃいますが、銀歯のように外れてしまうことはまずありません。
セラミックの歯が取れる原因は「強い負荷がかかった」
セラミック治療後に外れてしまう可能性がある場所として、前歯を治療した際が考えられます。
前歯は顔の審美性に大きく関わる場所としてだけでなく、発音等にも関係してきます。前歯は物を噛み切る機能だけでない重要な役割のある部分です。
前歯を触る舌癖がある
無意識に前歯を舌で触ったり、飲み込みする際舌を突き出す誤った嚥下を行っている等の癖がある方は注意が必要です。これら舌癖は1回の力は小さくても、1日600回以上嚥下動作を繰り返し行うため、歯並びに影響を及ぼします。そのため、セラミック治療を行った歯も日常的に負荷がかかり続けていれば、歯が動揺したり、セラミックと歯の隙間に破折が生じることがあります。
本来舌は「スポットポジション」と呼ばれる上顎の部分(上前歯の歯茎あたり)にくっついているのが正常です。元来舌癖があり、出っ歯になっていた方や前歯がすきっ歯になっている方は、舌癖を改善しなければ脱離を繰り返したり、歯の位置が変わってくる可能性があります。
するめ等を前歯を使って噛み切る
いくら良い治療をおこなったとはいえ過度な負荷がかかれば、セラミックと歯の部分に破折が生じて、外れてしまう可能性もあります。治療した場所で噛み切る等の負荷をかけないようにしましょう。外れることがなくても、セラミックが欠けたり、割れてしまう原因となります。
噛み合わせが緩衝する場所がある
「なんども同じ場所の銀歯が外れてしまう」「セラミック治療した箇所も外れてしまった」という方の場合、噛み合わせが影響を及ぼしている可能性があります。噛み合わせは一口腔単位で見ていかなくてはなりませんが、一部分に負荷がかかっている状態だと、何度も詰め物・被せ物が外れてしまうことがあります。
セラミックの歯が取れる原因は「虫歯の取り残し」
セラミック治療した場所が簡単に取れることはまずありません。ですが上記のような「強い負荷がかかった」こと以外で歯の神経を除去した後の差し歯治療が土台部分から外れてしまうことがたまにあります。
その原因として考えられるのが、虫歯の取り残しです。虫歯を取り残すことなくしっかり治療していなければ、いくら良いセラミック治療を行っても外れてしまいます。外れたからとなんども接着しても、内部にある虫歯をしっかり治療しなくては、また脱離を繰り返すことになります。
セラミック治療は銀歯よりもしっかり接着しているため、隙間に二次虫歯を生じにくいです。丁寧な治療を行ってもらえていれば、虫歯が原因で脱離することは少ないです。
詰め物・被せ物が外れてしまった場合の対処法
外れてしまった場合は、早めに歯科医院を受診して処置してもらうようにしましょう。ものが取れたままの状態だと、清掃性が悪くなるため虫歯のリスクが上がりますし、差し歯のような大きな被せ物の場合、対合する歯がのびてきて、いざ元に戻そうとしても噛み合わせがずれてはまらないことがあります。
外れたものを口の中に戻さない
脱離したセラミックをそのまま口の中にいれておくのは止めましょう。誤って噛んでしまった場合、セラミックが破折してしまうことがあります。戻せなくなってしまうので、取れたものは小さな袋や入れ物にいれた状態で持参してください。外れたものの状態が良ければ、そのまま再接着できます。
自分で接着しようとしない
詰め物や入れ歯など、物が欠けたり割れたりした時にご自身で元に戻そうと手持ちの接着剤を使用する方がたまにいます。ご自身で接着することは絶対にオススメできません。
接着剤が身体に悪いという理由だけでなく、歯との隙間に雑菌を繁殖させてしまうため、二次虫歯の可能性を高めてしまいます。また高さが合わなくなったり、隣在歯との隙間に接着在が入ってしまった場合、取り除くのが大変です。
まとめ
いかがでしたか?最後に「セラミックの歯が取れた!原因はなに?」についてまとめます。
・セラミック治療は銀歯よりも外れにくく、基本は取れることがない
・セラミック治療で取れる可能性が高いのは前歯
・セラミック治療した前歯で「噛み切る」「舌で押さえる」と負荷がかかって取れる可能性がある
・虫歯の取り残しがあると外れてしまう可能性がある
・セラミックの詰め物・被せ物が外れてしまった場合は、早めに受診する