ホーム  »  ブログ  »  噛み合わせがずれると全身にも影響があるの?

ブログ

噛み合わせがずれると全身にも影響があるの?

2018年08月15日

「桃井第四小前」で下車後、徒歩1分にある西荻窪の善福寺歯科クリニックです。今回は「噛み合わせがずれると全身にも影響があるの?」についてご説明します。
見た目がきれいな歯並びであれば、「噛み合わせも良い」と思われがちですが、単に見た目の問題だけではないのが「噛み合わせ」です。

悪い噛み合わせとは

歯並びが良く、噛み合わせに問題がないように見えても、顎関節や歯に負担かかかった状態で噛み合っていると悪い噛み合わせになります。特に下顎は外からの負荷で簡単にずれてしまうため、顎関節の位置が悪く、痛みや口の開きにくい症状が出る場合もあるんです。

噛み合わせは、遺伝による悪い歯並びで噛み合わせも悪くなる場合や顎の未発達が原因になることが多いですが、なかには生活習慣での悪癖が原因で噛み合わせがずれてきていることもあります。

生活の中で起こる噛み合わせの悪化

・頬杖
・爪噛み、指しゃぶり
・口呼吸
・歯ぎしり
・くいしばり
・横向き寝
・左右差のある噛み癖

このほかにも、虫歯や歯周病を長期間放置していることで左右差に噛み癖がついてしまい、噛み合わせがずれてしまうこともあります。噛み合わせがずれてくると、顎関節症を発症したり、上記のような悪癖により、症状が悪化することもあります。

噛み合わせが悪いお口の中で起こること

噛み合わせが悪いと、お口の中にも悪影響が出ます。口内環境が悪くなることで、以下のような症状がみられるようになり、悪化した噛み合わせは身体にも悪影響を及ぼすようになります。

・虫歯
・歯周病
・口を開けっぱなしになる
・発音が悪くなる
・舌や頬を噛みやすくなる
・ドライマウス
・顎関節症

噛み合わせが原因で顎関節症になる

口を開けにくいと感じたり、顎が痛いと感じたり、口を大きく開けようとした時に耳の周辺から雑音がすることはないでしょうか?これらの症状は「顎関節症」になります。

顎関節症は特に若い女性に多い症状だと言われており、軽度であれば自然に治ることもありますが、重症化するとめまいや耳鳴り、最悪食事が摂れなくなるほどに痛みが生じてしまうこともあります。

噛み合わせが悪いと全身にも悪影響が!

顎がずれると、姿勢が崩れて首や肩の血行が悪くなるだけでなく、全身の血流も悪くなります。また、顎のずれは、顔のゆがみだけでなく全身のゆがみにもつながるため、「肩こり」「頭痛」「めまい」「腰痛」などの全身にもバランスを崩すことになります。

原因不明の頭痛や整体に行っても治らなかった腰痛や肩こりの根本的な原因が、噛み合わせのずれから生じていることもあります。その方の症状にもよりますが、噛み合わせを整えることでそれらの症状が改善することもあります。

歯がしっかり噛みあわないと神経と筋肉に加わる力のバランスが狂うので、自律神経・ホルモンバランスの失調や、血圧の変動といった身体全身に影響するのです。

一口腔単位での噛み合わせの調整が重要

噛み合わせがずれてしまう原因として、生活習慣の中で起こる悪癖、遺伝による歯並びの悪さの他に、歯科治療による口内環境の変化もあります。
虫歯治療で行った詰め物や被せ物の高さが低すぎて、噛み込みすぎている場合も噛み合わせのバランスが崩れる原因になります。噛み合わせが低すぎると、下顎が奥まってしまうため、顎関節症になりやすくなります。

歯科治療は歯1本1本を部分的に見ているのではなく、患者さまのお口の中のバランスを見ながら行っています。そのため、噛み合わせをしっかり治療したり、噛み合わせを悪化させないためには、1箇所の歯科医院でしっかり一口腔単位で治療・管理してもらうことをお勧めします。

「矯正は⚪︎⚪︎歯科で」「インプラント治療は⚪︎⚪︎歯科で」という風に、治療を受ける部位や内容で歯科医院をわけている方もいますが、しっかり特定の歯科医師に見てもらうことで一貫性のある治療を受けることができます。

当院の噛み合わせの治療

当院では、噛み合わせの治療・顎関節症の治療として以下の2つを行っております。

・マウスピースを使用したスプリント療法

就寝中に起こる歯ぎしりやくいしばりは顎関節症の症状を悪化させます。スプリント療法は、就寝中にマウスピースを使用することで、顎関節症の症状を軽減する治療になります。どのようなマウスピースを使用するかは、患者さまの症状により違ってきます。

・ソフトレーザーを使用した温熱療法
顎関節の痛みのある部分にソフトレーザーを照射することで、その部位の筋肉や血流・リンパの流れを促進し、痛みを緩和することができます。

まとめ

いかがでしたか?最後に「噛み合わせがずれると全身にも影響があるの?」についてまとめます。

・歯がしっかり噛みあわないと神経と筋肉に加わる力のバランスが狂うので、全身にも影響を与える
・噛み合わせは、遺伝による歯並びや未発達が原因になることが多いが、なかには生活習慣での悪癖で噛み合わせがずれてきていることもある
・噛み合わせが悪いと顎関節症になる
・治療を行う際には、一箇所の歯科医院で一口腔単位で診てもらうことが重要
・顎関節症の治療には「スプリント療法」「ソフトレーザー治療」がある