6月, 2024年
ブリッジが浮いている?ブリッジの違和感について解説! [2024年06月17日]
歯を失ったときの治療法としてブリッジがあります。
ブリッジは、インプラントのように外科的手術の必要もなく、見た目や噛み心地も自然なため、失った本数が少なければ歯を補う治療法として選択する方も多いのではないでしょうか。
ブリッジで治療した方から「なんか歯が浮いているような感じがする」「浮いているような違和感がある」といったことをお聞きするときがあります。
ブリッジが浮いているとはいったいどういうことなのでしょうか。
今回はブリッジが浮いている気がする原因についてお話します。
ブリッジ治療をしたことがある方、治療を検討している方はぜひ参考にしてください。
ブリッジとはどんな治療法?
まず、ブリッジとはどのような治療法なのかおさらいしましょう。
ブリッジは歯を失ったときに歯を補う治療法で、失った歯の両隣の歯を削って土台とし、橋をかけるように連結した人工の歯を被せます。
・見た目が自然
・噛んだときの違和感が少ない
・外科的手術の必要がない
・治療は比較的短期間で済む
などのメリットがあり、仕事や家庭の事情で長期間歯科医院に通うのが難しい方や手術が怖い方、入れ歯に抵抗がある方などにおすすめの治療法です。
また、素材によっては保険が適用になるものもあるので、治療費をできるだけ抑えたい方にもおすすめです。
人工の歯の部分を「ポンティック」といい、以下のようにいくつかの種類があります。
船底型:舌触りや見た目はよいが、歯ブラシが届きにくいため歯ぐきとの間に汚れが溜まりやすい
離底型:歯ぐきとポンティックが離れているため食べかすが挟まりやすいが、掃除はしやすい
リッジラップ型:よく使われている形で、元の歯の形に近く、掃除もしやすい
オベイトポンティック:元の自分の歯に近く、見た目も舌触りもよい
ブリッジが浮いている気がする原因
ブリッジが浮いている気がする原因として、主に以下のようなことが考えられます。
時間の経過や劣化によるもの
ブリッジの治療後、時間の経過とともに痛みや違和感がでてくることがあります。
これは、噛み合わせの変化や、歯ぎしり・食いしばりなどで土台となる歯に負担がかかることが原因で、そのまま放置しておくと歯周病になるケースが多く、いずれはグラグラと揺れてくる可能性があります。
また、使用している接着剤の劣化などもブリッジが浮いてきたように感じる原因となりますが、劣化の状態は自分では判断できないため、定期的に歯科医院で検診を受けることをおすすめします。
歯周病によるもの
ブリッジの部分が歯周病になっている場合は、疼くような違和感や歯が浮いているように感じることがあります。
ブリッジは歯が何本か連結しているため、一本だけグラついても気付かないことが多いです。
しかし、この状態を放置しているとブリッジで連結した歯に大きな負担がかかり、他の歯までグラついてしまいます。
また、歯周病が進行すると骨や歯ぐきの炎症が悪化してブリッジの土台となる歯を支えきれなくなるため、グラついたり、浮いているように感じたりすることがあります。
噛み合わせが高い
歯が浮いているように感じるのは「歯根膜」という組織がダメージを受けいている可能性があります。
歯根膜は歯と顎の骨の間にある膜で噛んだときの力を分散させてくれるクッションのような役割があり、リンパ液や血液も流れています。噛み合わせが高く過度な負担が歯根膜にかかると、ダメージを受けて歯根膜が分厚くなります。それにより歯が浮いているように感じることがあります。
ポンティックの種類によるもの
先ほどお伝えしたように、ブリッジの人工歯の部分(ポンティック)には様々な種類があります。
その中でも「離底型」は歯ぐきとポンティックの間に隙間があるため、ブリッジが浮いているように感じることで違和感があったり、外れてしまわないか心配になったりする方もいます。
また、隙間があることで食べかすが挟まりやすく、不衛生に思われる方もおりますが、掃除がしやすくうがいなどでも除去できるため、食べかすがずっと挟まったままになることがなく衛生面では問題ありません。
ブリッジが浮いている気がする、違和感があるときは?
浮いている感じがする、違和感があるなど、ブリッジに何かしら異変を感じたらできるだけ早めに歯科医院を受診しましょう。
改善するには、まず違和感の原因をはっきりさせる必要がありますが、自分で原因を特定するのは難しいので、歯科医院を受診して原因を調べてもらいましょう。
治療が必要であれば、治療法の相談や、治療するほどではない場合はセルフケアの方法など、ご自分のブリッジの状態に合わせた対処法をアドバイスしてもらい実践することで改善に向かいます。
やってはいけないことは、放置することと、浮いている部分に自分で接着剤などをつけることです。
特に、浮いているところやグラついているところに接着剤をつけて応急処置をするのは絶対にやめましょう。
まとめ
いかがでしたか。
今回はブリッジが浮いている感じがするときの原因について解説しました。
原因はいくつかあるものの、いずれも放置せず、早めの受診が大切です。
また、仮止めの時点で違和感がある場合もそのままにせず、すぐドクターに相談しましょう。違和感は放置しておくといずれ重症化したり、歯が抜けてしまったりする原因になります。
ブリッジは失った歯を補うための治療です。
ブリッジが原因でこれ以上歯を失うことのないよう、定期的な検診やメンテナンスを受け、長く快適にブリッジとお付き合いしていきましょう。