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噛み合わせの悪さは身体の健康に悪い影響をもたらすと聞きました

2021年05月15日

 

西荻窪の善福寺歯科クリニックです。

今回は「噛み合わせの悪さによって起こる問題」についてお話しします。

嚙み合わせの悪さは病気ではないため、絶対に治療しなければならない状態ではありません。
 
しかし、嚙み合わせの悪さが原因で健康に悪影響をもたらすのは事実であり、

それも口の中だけでなく身体の健康に害をもたらしてしまうのです。

そこで、ここでは嚙み合わせの悪さによって起こる問題について分かりやすくまとめます。

嚙み合わせの悪さと身体の健康の関係

人間は動作をする際、その動作に関係する筋肉を使います。

当然、「噛む」という動作においても筋肉を使用するのですが、

嚙み合わせが悪いことによって筋肉に悪い影響を与え、身体の健康面において以下のような影響をもたらします。
 

肩が凝る

噛む動作をする時には広頸筋という筋肉を使用します。

広頸筋は首から肩にかけてつながっているため、嚙み合わせが悪いことによって肩が凝ってしまいます。

慢性的な肩凝りに悩まされている人は、嚙み合わせの悪さが原因の可能性があります。
 

頭が痛くなる

噛む動作をする時には側頭筋という筋肉を使用します。

側頭筋は顎関節から頭の横あたりにかけてつながっているため、嚙み合わせが悪いことによって頭痛が起こります。

慢性的な頭痛に悩まされている人は、噛み合わせの悪さが原因の可能性があります。
 

自律神経失調症

明確な根拠は解明されていませんが、噛み合わせの悪さが原因となって神経のバランスを崩す人がいます。

とくに多いのが、ストレスを感じる場面で噛み合わせの悪さが露呈することで、不安定になってしまい、

それがきっかけとなって自律神経失調症を引き起こしてしまうケースがあるのです。
 

顎関節症

嚙み合わせが正常な人でも顎関節症は発症しますし、

顎関節症の発症が原因となって嚙み合わせが悪くなってしまう人もいます。

しかし、噛み合わせが悪いと発症するリスクが高くなり、さらに重症化しやすい傾向があります。
 

腰痛

噛み合わせが悪いと頭蓋骨のバランスが崩れます。

そうなると身体は自然とバランスを取りなおそうと、身体の至るところに力をかけようとします。

これによって筋肉に過剰な力がかかり、やがて骨格が歪んで慢性的な腰痛につながります。
 

風邪

噛み合わせが悪いと自然に口が閉じられず、口呼吸になってしまいます。

鼻呼吸だと、空気中の細菌が入ってきても鼻の粘膜によってろ過されますが、

口呼吸だと直接細菌を喉に取り込んでしまうため、風邪を引きやすくなってしまうのです。
 

嚙み合わせが悪くなる原因

嚙み合わせは遺伝的な要因で悪くなることがありますが、以下のことが原因となって悪くなることもあります。

そのため、子どもの時には嚙み合わせが正常でも、成人してから悪くなってしまうケースがあります。
 

歯並び

歯並びが悪い状態で嚙み合わせだけ正常というのはまず考えられません。

なぜなら、歯並びが凸凹した状態では正常に噛み合わせることが不可能だからです。

この場合、矯正治療を行って歯並びを改善することが噛み合わせの改善につながります。
 

人工物の高さ

人工物とは、詰め物・被せ物・ブリッジ・インプラント・入れ歯などが該当します。

これらの高さが合っていなければ、歯の高さが正常でなくなるため、嚙み合わせが悪くなってしまいます。

これらの人工物は使用する過程で高さが変わってくるため、定期的に通院して調整することが必要です。
 

日常生活での癖

例えば、歯ぎしり・食いしばりの癖がある人は、摩擦によって歯を擦り減らしてしまいます。

さらに、舌で歯を押す癖のある人は歯が動いて嚙み合わせが悪くなってしまいます。

他にも頬杖など、顎に負担をかける動作が癖になることによって、嚙み合わせが悪くなってしまうのです。
 

嚙み合わせの自己診断

自分の嚙み合わせの状態を正確に知るためには、歯科医院で診察を受けるのが確実ですが、

簡単な自己診断でも自分の嚙み合わせの状態をある程度知ることが可能です。
 

左右の歯の噛み合わせ

上下の前歯の中心に注目して、一致していなければ上下の噛み合わせが悪くなっている可能性が高く、

さらに上下の顎の骨が左右どちらかにズレてしまっている可能性もあります。
 

前後のバランス

前歯と奥歯のそれぞれの噛み合わせに注目した時、上の歯が下の歯よりも2ミリほど外側に並んでいると正常です。

明らかに嚙み合わせが悪いのは、出っ歯や受け口になっている状態です。
 

上下の前歯を噛み合わせた時の深さ

前歯の噛み合わせの深さは、2ミリほどになっているのが正常です。

これより浅いと食べ物を噛み切ることができず、一方で逆に深すぎるのも正常ではありません。
 

横から顔を見た時の口元

横から顔を見た時、自然に口を閉じられる状態だと正常です。

嚙み合わせが悪いと自然に口が閉じられず、呼吸する時も口呼吸になっています。
 

まとめ

いかがでしたか?

最後に、嚙み合わせの悪さによって起こる問題についてまとめます。
 
1. 嚙み合わせの悪さと身体の健康の関係 :肩凝り・頭痛・自律神経失調症・顎関節症などの問題を引き起こす

2. 嚙み合わせが悪くなる原因 :歯並びが悪い・人工物の高さが合っていない・歯や顎に負担をかける癖がある

3. 嚙み合わせの自己診断 :左右の歯の噛み合わせ・前後のバランスなどを自己診断できる
 
これらのことから、嚙み合わせの悪さによって起こる問題について分かります。

身体の健康においてこのような症状を引き起こす可能性があることから、

嚙み合わせの悪さは軽視できる問題ではありません。

正常な嚙み合わせにすることは、歯を美しく見せるだけでなく、身体の健康を守る効果があるのです。