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セラミック治療の費用が歯科医院によって全然違うのはなぜですか?

2019年10月01日

西荻窪の善福寺歯科クリニックです。
今回は「セラミック治療の費用」についてお話しします。
セラミック治療の費用を安くする方法の一つとして、「複数の歯科医院で費用を比較する」が挙げられます。

しかし、そもそもセラミック治療の費用は医療費なのですから、
まるでスーパーの商品のように歯科医院によって費用が異なる点に違和感があるかもしれません。
そこで、ここではセラミック治療の費用が歯科医院によって異なる理由をお伝えします。

自由診療の治療費のシステム

セラミック治療の費用が歯科医院によって異なるのは、自由診療の治療費のシステムによるものです。
現状、歯科の自由診療の場合、その費用は運営している歯科医院が自由に設定できるようになっています。
つまり簡単な話、「当院は10万円」と定めたのであれば、他院はどうであれ10万円に設定できるのです。

ただ、実際にはある程度相場が決まっており、それこそスーパーの特売商品ように雲泥たる差はありません。
これには理由があり、そもそも高くしすぎてしまえば来院する患者さんはいなくなりますし、
一方で安くしすぎてしまえば利益どころかマイナスになってしまうからです。

<補足>

いくら自由に費用を設定できるとは言え、極端に安いセラミックを提供する歯科医院には注意が必要です。
そこまで安いと粗悪な素材を使用している可能性がゼロとは言い切れず、
そのような歯科医院に行ってしまわないためにも、ある程度の相場は把握しておきましょう。

セラミックの種類の問題

セラミックにはオールセラミック、ハイブリッドセラミック、メタルボンド、ジルコニアセラミックの4種類があり、
それぞれのセラミックで費用が異なります。また、取り扱っているセラミックの種類も歯科医院ごとで異なり、
例えばオールセラミックのみ取り扱う歯科医院もあれば、全ての種類を取り扱う歯科医院もあるでしょう。

そして、これが歯科医院によってセラミック治療の費用が異なる理由の一つとなっています。
と言うのも、歯科医院Aがオールセラミックを取り扱っていたとして、
歯科医院Bがメタルボンドを取り扱っていた場合、種類の違いからAとBでは当然その費用が異なるからです。

<補足>

セラミックの種類の中で最も安いのはハイブリッドセラミックですが、「安い=おすすめ」とは限りません。
おすすめのセラミックは患者さんが何を重視するのかで決まり、
例えばとことん審美性にこだわるのであれば、費用は高くなりますがオールセラミックがおすすめです。

健康保険適用の問題

健康保険改定により、現在ではハイブリッドセラミックのみ健康保険が適用されるようになりました。
ただし無条件で適用されるわけではなく、まずハイブリッドセラミックの被せ物に限られますし、
セラミックにする歯の箇所、歯科医院の環境などが健康保険適用の条件に含まれています。

ポイントは条件の最後に挙げた「歯科医院の環境」で、
つまり健康保険が適用できる歯科医院とそうでなく歯科医院があるのです。
それぞれの歯科医院では費用に大きな差が出ますから、これも歯科医院によって費用が異なる理由です。

<補足>

健康保険適用のハイブリッドセラミックは従来のハイブリッドセラミックとイコールではなく、
従来のものに比べて審美歯や耐久性などが劣ったものになります。
このため、従来のハイブリッドセラミックを希望するのであれば、その場合は自由診療です。

セラミック治療の費用を安くする方法

セラミック治療の費用が歯科医院によって異なる理由の説明から、その費用を安くする方法が分かります。
あくまで費用の安さを重視する場合、次のことをポイントとしておくと良いでしょう。

複数の歯科医院で費用を比較する

自由診療の費用は歯科医院によって異なりますから、複数の歯科医院で費用を比較してみましょう。
ただし安い歯科医院が見つかっても遠方になる場合は、通院の交通費も含めて考えてください。

ハイブリッドセラミックにする

費用の安さだけで考えれば、最も安くすむのはハイブリッドセラミックです。
それが被せ物で基準を満たしているなら、健康保険適用のハイブリッドセラミックにする選択肢もあります。

<補足>

10万円を超えるセラミックにした場合、それは医療費控除の対象になります。
少しでもお金が戻ってきますので、これは絶対に覚えておいてください。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、セラミック治療の費用についてまとめます。

1. 自由診療の治療費のシステム :自由診療の費用は歯科医院ごとで自由に設定できる
2. セラミックの種類の問題 :セラミックには種類があり、その種類ごとで費用が異なる
3. 健康保険適用の問題 :ハイブリッドセラミックなら、状況次第で健康保険の適用が可能
4. セラミック治療の費用を安くする方法 :複数の歯科医院で費用を比較する、ハイブリッドセラミックにする

これら4つのことから、セラミック治療の費用について分かります。
セラミック治療に限らず、自由診療の場合はそれぞれの歯科医院が自由に費用をでき、
そのため歯科医院によって費用が異なっているのです。
ですから、例えばホワイトニングやインプラントの治療費も歯科医院ごとで異なります。