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顎関節症の症状、原因を教えてください

2019年05月01日

西荻窪の善福寺歯科クリニックです
今回は「顎関節症の説明」についてお話しします。
顎関節症とは顎の筋肉や関節の病気です。

その治療は一般的に口腔外科で対応できますが、口腔外科は歯科と併用されていることが多く、その点から分かるとおり顎関節症は口の中の状態が深く関係してくる病気です。
そこで、ここでは顎関節症をテーマにして、起こる症状が発症の原因などについて説明していきます。

顎関節症の原因

顎関節症の原因としては、主に次のことが挙げられます。

原因1. 噛み合わせが悪い

噛み合わせが悪いと顎関節に負担がかかるため、顎関節症が発症しやすくなります。
また歯並びが悪い場合も同様で、なぜなら歯並びが悪い以上、噛み合わせも悪い状態にあるからです。
噛み合わせの悪いと、顎関節症だけでなく虫歯や歯周病も発症しやすくなります。

原因2. 歯ぎしりや食いしばり

歯ぎしりや食いしばりを継続的に行うと、顎関節に負担がかかって顎関節症の発症の原因になります。
この場合に問題となるのは、そもそも歯ぎしりや食いしばりはなぜ起こるのかという点ですが、単に癖で起こっている以外にも、疲労やストレスが原因で起こることもあります。

原因3. 衝撃による外傷

衝突するなど、顎が強い衝撃を受けることで顎関節に大きな負担がかかり、それが原因で顎関節症が発症するケースもあります。
外傷…つまりケガは治ったとしても、顎関節症がそのまま続く可能性があります。

顎関節症の症状

顎関節症の症状として代表的な症状は限られているものの、細かいものを含めれば様々な症状が起こるため、症状から顎関節症と判断しにくいのが問題です。

症状1. 顎の痛み

顎関節はもちろん、こめかみや周辺の頬まで痛むことがあります。
痛みの特徴として常に痛むのではなく、顎を動かすことで痛みを感じます。
仮に常に顎が痛むのであれば、それは顎関節症ではなく別の原因だと考えられます。

症状2. 大きく口が開かない

正確には開口障害と呼ばれる症状で、口は開くものの、大きく開くことができなくなります。
本来、口は40ミリ~50ミリほど開くことでき、これは指を縦にして3本口に入るくらいの大きさです。
しかし、開口障害になると指を縦にして2本口に入るほどしか口が開かなくなります。

症状3. 顎を動かすと音がする

音の表現が難しいのですが、顎を動かした時に「カクカク」や「ミシミシ」などの音がする症状です。
関節雑音とも呼ばれ、これらの音が耳の近くから聞こえます。
最も、この症状だけであれば、現在発症している顎関節症はそれほど深刻な状態ではありません。

症状4. 噛み合わせが変わる

顎関節症になると顎関節や筋肉に異常が起こり、顎の動きに変化が生じるため噛み合わせが変わることがあります。
噛み合わせが変わった場合、噛み合わせた時に普段と違う違和感があります。

症状5. 口が完全に閉じない

顎関節症の代表的な症状ではあるものの、この症状が起こるケースは非常に稀です。
顎関節症によって顎関節の構造に異常が起こった場合、歯列に影響することがあります。
そして、歯列の状態によっては口を完全に閉じることができなくなります。

<その他の細かい症状>
頭痛、腰痛、肩こり、耳の痛み、背中の痛み、耳鳴り、めまい、目の充血、目の疲れ、歯の痛み、舌の痛みなど

顎関節症の予防方法

顎関節症を予防するには、次の方法が効果的です。

予防方法1. 噛み合わせを改善する

噛み合わせが悪いと顎関節症が発症しやすく、さらに重症化しやすい傾向があります。
このため、噛み合わせが悪い場合は正常に正すための治療をしましょう。
歯並びが悪ければ矯正治療、また詰め物や被せ物の高さの調整で改善できることもあります。

予防方法2. 疲労やストレスの蓄積を防ぐ

疲労やストレスの蓄積は、顎関節症の原因となる歯ぎしりや食いしばりの癖を起こさせます。
そこで、充分な睡眠や入浴によるリラックスなどで疲労やストレスを解消してください。
また睡眠中の無意識な歯ぎしりの場合は、専用のマウスピース装着で対処できます。

予防方法3. 顎に負担がかかる癖をなおす

人間の癖の中には、顎関節症の原因となるものがあります。
頬杖、うつ伏せ寝などがこれに該当しますが、大まかに言えば、基本的に顎に負担がかかる癖はどれもなおした方が良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、顎関節症の説明についてまとめます。

1. 顎関節症の原因 :噛み合わせが悪い、歯ぎしりや食いしばり、衝撃による外傷
2. 顎関節症の症状 :顎の痛み、大きく口が開かない、顎を動かすと音がする、噛み合わせが変わるなど
3. 顎関節症の予防方法 :噛み合わせの改善、疲労やストレスの蓄積を防ぐ、顎に負担がかかる癖をなおす

これら3つのことから、顎関節症の説明について分かります。
重要なポイントとして、顎関節症の原因に噛み合わせの悪さが挙げられますが、歯並びや噛み合わせの悪さは病気ではありません。
しかし、これらは顎関節症の原因となるため、歯並びや噛み合わせの悪さは決して無視できない問題だということです。